うれ)” の例文
「さく花は千種ちぐさながらにうれおもみ、本腐もとくだちゆくわが盛かな」という和歌を添えてつくづくにねがいあげた。
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
萠えいでてやはき木の芽の或るうれは白うかがやけり花かともあはれ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
はんのきの高きうれより、 きらゝかに氷華をおとし
文語詩稿 五十篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
あゝ 橄欖樹のたかうれに 星くづ白くちりぼひてなみだ
希臘十字 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
根は水に洗はれながら加茂川の柳のうれはけぶり青めり
礼厳法師歌集 (新字旧仮名) / 与謝野礼厳(著)
萠えいでてやはき木の芽の或るうれは白うかがやけり花かともあはれ
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
さく花は千種ちぐさながらにうれを重み、もとくだちゆくわがさかりかな
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
いよよにどよみなみだちて、 ひかり青らむ花のうれ
文語詩稿 五十篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
山茶花のはつかにのこるうれのいろおもて冷えながら檜葉ひばと親しさ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
あきらかに春としへど夕照のから松のうれが黒くそよげり
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
病鶏やまひどりかぎろひなやむ日のさかりかやの木のうれはすこし風あり
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
短夜みじかよはいまだ暗きに小嵐さあらしほほの木のうれを搖りぬまさしく
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
短夜みじかよはいまだ暗きに小嵐さあらしほほの木のうれを揺りぬまさしく
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
落葉松の木群こむらうれに立つ霧はかがよふ谿の雪解くるなり
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
うれつづきかがやき久し日のさかりポプラ嵐に雀流らふ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
鳥の声黒樫の木の照りまろうれよりきこゆ日の光満ち
雲母集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
雪の線かぎりて黒き落葉松の群落ぐんらくはよしほそき木のうれ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
胡桃のうれの青空よ
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)