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枯蓮
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かれはす
ふりがな文庫
“
枯蓮
(
かれはす
)” の例文
石には
苔
(
こけ
)
の
斑
(
ふ
)
が薄青く吹き出して、灰を交えた
紫
(
むらさき
)
の質に深く食い込む下に、
枯蓮
(
かれはす
)
の
黄
(
き
)
な
軸
(
じく
)
がすいすいと、去年の
霜
(
しも
)
を
弥生
(
やよい
)
の中に突き出している。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その葦の枯葉が池の中心に向って次第に
疎
(
まばら
)
になって、只
枯蓮
(
かれはす
)
の
襤褸
(
ぼろ
)
のような葉、海綿のような
房
(
ぼう
)
が
碁布
(
きふ
)
せられ、葉や房の茎は、種々の高さに折れて、それが鋭角に
聳
(
そび
)
えて
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
人通
(
ひとどおり
)
も早や
杜断
(
とだ
)
え池一面の
枯蓮
(
かれはす
)
に夕風のそよぎ候
響
(
ひびき
)
、
阪上
(
さかうえ
)
なる
葵
(
あおい
)
の滝の水音に打まじりいよ/\物寂しく耳立ち候ほどに、わが身の行末
俄
(
にわか
)
に心細く
相
(
あい
)
なり土手
際
(
ぎわ
)
の石に腰をかけ
榎物語
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
枯蓮
(
かれはす
)
もばらばらと、折れた茎に、トただ一つ留ったのは、
硫黄
(
いおう
)
ヶ島の
赤蜻蛉
(
あかとんぼ
)
。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
音づれてさびしきものは
枯蓮
(
かれはす
)
のうら葉たたきて行く時雨かな
礼厳法師歌集
(新字旧仮名)
/
与謝野礼厳
(著)
▼ もっと見る
虹橋の下には、
枯蓮
(
かれはす
)
の葉がからから鳴っていた。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
枯蓮
(
かれはす
)
の池に横たふ暮色かな
六百句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
枯
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
蓮
漢検準1級
部首:⾋
13画
“枯”で始まる語句
枯
枯木
枯草
枯葉
枯蘆
枯枝
枯野
枯死
枯山
枯渇