来歴らいれき)” の例文
いわ因縁いんねん故事こじ来歴らいれき。友達がいに、ここへズラズラッと並べてやるから耳の穴をかっぽじって、よく聞いていねえ。……手めえの叔父というのは、武蔵国新井方村むさしのくにあらいかたむらの水呑百姓。
それはそうとこの少女しょうじょうえは、格別かくべつかわった来歴らいれきもうすほどのものでもございませぬが、そのさい指導役しどうやく老人ろうじんからきかされたところは、多少たしょう現世げんせ人々ひとびと御参考ごさんこうにもなろうかとぞんじますので
しかし、ちちは、これは大事だいじなのだといって、ほかのものは、なんでも、わたしたのめばくれたのに、その磁石じしゃくだけは、どうしてもくれなかったが、なるほど、この時計とけいに、そんな来歴らいれきがあったのですか?
般若の面 (新字新仮名) / 小川未明(著)