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朴歯
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ほうば
ふりがな文庫
“
朴歯
(
ほうば
)” の例文
旧字:
朴齒
盤台面
(
ばんだいづら
)
の汚い歯の大きな男で、
朴歯
(
ほうば
)
の下駄を
穿
(
は
)
き、
脊割羽織
(
せわりばおり
)
を着て、
襞襀
(
ひだ
)
の崩れた
馬乗袴
(
うまのりばかま
)
をはき、
無反
(
むぞり
)
の大刀を差して遣って参り
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
霜が下りるようになってから、まだ暗い午前六時頃、寒く凍った道路を、工場へ出かける人々の
朴歯
(
ほうば
)
の音が、伸子の寝ている枕に響いて来た。
伸子
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
その人は鼠色の
法衣
(
ころも
)
を着て、おなじ色の頭巾をかぶっていた。白足袋に低い
朴歯
(
ほうば
)
の下駄をはいて、やはり俯向き勝ちにとぼとぼと歩いていた。
探偵夜話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
小額付
(
こびたいづけ
)
に一文字の
大髷
(
おおまげ
)
、
打割
(
ぶっさき
)
羽織に
小倉
(
こくら
)
の
袴
(
はかま
)
、
白柄朱鞘
(
しろつかしゅざや
)
の大小を
閂
(
かんぬき
)
のように差しそらせて、鉄扇片手に
朴歯
(
ほうば
)
の
下駄
(
げた
)
を踏み鳴らしてまわるいかつい豪傑が
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
夜でも急用があるといえば、
巾
(
はば
)
の広い木綿じまの前掛けをかけて、
提灯
(
ちょうちん
)
をさげて、
朴歯
(
ほうば
)
をならして、
謹
(
つつま
)
しやかに通ってきた。袋物商の娘だったので、袋ものをキチンとつくった。
旧聞日本橋:07 テンコツさん一家
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
▼ もっと見る
洗いざらしの
単衣
(
ひとえ
)
を裾短かに、心の出た小倉の角帯、
几帳面
(
きちょうめん
)
な前かけ、
鼠
(
ねずみ
)
色になった
白足袋
(
しろたび
)
に、
朴歯
(
ほうば
)
の下駄をはいて、右の小脇に長い杖を抱えたまま、一心不乱にハーモニカを吹いて居るのは
焔の中に歌う
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
すると向うからガフーリ/\
朴歯
(
ほうば
)
の下駄を穿き、鉄骨の扇を手に持ち、麻の怪しい脊割羽織を着、
無反
(
むそり
)
の大小を差し、何処で酒を飲んだか
真赤
(
まっか
)
に成って
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
朴
常用漢字
中学
部首:⽊
6画
歯
常用漢字
小3
部首:⽌
12画
“朴”で始まる語句
朴訥
朴
朴念仁
朴直
朴々
朴烈
朴齒
朴実
朴僉知
朴念人