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未申
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ひつじさる
ふりがな文庫
“
未申
(
ひつじさる
)” の例文
ちょうど
石廊岬
(
いろうざき
)
の端をかわし、右に
神子元島
(
みこもとじま
)
の
地方
(
じかた
)
が見えかかるころ、
未申
(
ひつじさる
)
の沖あいに一艘の船影が浮かびあがって来た。
顎十郎捕物帳:13 遠島船
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
天頂より
未申
(
ひつじさる
)
、やや
酉
(
とり
)
に寄るフン……と? よし、これだな。今井君、そこの岩に登って下さい。たしかこの辺から真壁の町の灯が見える筈だ。
天狗外伝 斬られの仙太
(新字新仮名)
/
三好十郎
(著)
そこから暗剣殺は
未申
(
ひつじさる
)
の方角、背戸口の
暗黒
(
やみ
)
に勘次を忍ばせておいて、藤吉は彦を引具し、案内も乞わずにはいり込んだ。
釘抜藤吉捕物覚書:06 巷説蒲鉾供養
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
戌亥
(
いぬい
)
へ向いて参らなければならないのに、この舟はいま
未申
(
ひつじさる
)
の方へ向いて進んでいるのです、これでは竹生島へ着きません
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
(ほうほうとは火事の時に呼ぶ声なり)すは火事よとて起き出でて見るに火の手は
未申
(
ひつじさる
)
に当りて盛んに燃えのぼれり。
わが幼時の美感
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
▼ もっと見る
「
箒
(
はうき
)
から
辰巳
(
たつみ
)
、鎌の鼻から
未申
(
ひつじさる
)
、
鍬
(
くは
)
の耳から
戌亥
(
いぬゐ
)
、口の中の眼——と讀むんだらうな。どうだ分つたか、八」
銭形平次捕物控:153 荒神箒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
秀郷、貞盛、為憲は兵を
三手
(
みて
)
に分つて巧みに包囲した。玄明等大敗して、下野下総
界
(
ざかひ
)
より
退
(
ひ
)
いた。勝に乗じて秀郷の兵は
未申
(
ひつじさる
)
ばかりに川口村に襲ひかゝつた。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
天頂より
未申
(
ひつじさる
)
、稍々
酉
(
とり
)
に寄るフン……と? よし、これだな。今井君、そこの岩に登って下さい。たしかこの辺から真壁の町の燈が見える筈だ。
斬られの仙太
(新字新仮名)
/
三好十郎
(著)
未申
(
ひつじさる
)
のあたりに月があって、
外面
(
そとも
)
をかなり明るく照していましたから、老人の眼にもはっきりとわかります。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
其處から
鍬
(
くは
)
の柄三尺八寸の寸法で三三が九つ、つまり二十四尺二寸だけ
未申
(
ひつじさる
)
(南西)の方へ行くと、其處に大きな
捨石
(
すていし
)
が一つある。その
戌亥
(
いぬゐ
)
(西北)が空井戸だ。
銭形平次捕物控:153 荒神箒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その凶は暗剣殺で
未申
(
ひつじさる
)
——西南——の方、これを
本命
(
ほんめい
)
二黒土星で見れば未申は八白の土星に当るから
坤
(
こん
)
となる。卦からいうと
坤為
(
こんい
)
レ
地
(
ち
)
といってこの坤という字は土である。
釘抜藤吉捕物覚書:06 巷説蒲鉾供養
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「
箒
(
はうき
)
の
辰巳
(
たつみ
)
で、
鎌
(
かま
)
の
未申
(
ひつじさる
)
——なんてえのは三世相にもないよ。ところで一寢入りして出かけようか」
銭形平次捕物控:153 荒神箒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
裏鬼門の
未申
(
ひつじさる
)
になんにも無いといふのは變だ、——といふので、江戸に吉原を開いた、
庄司
(
しやうじ
)
甚内の子孫、庄司三郎兵衞といふ大金持が、目黒のお不動樣の近くに住んでゐるが
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
未
常用漢字
小4
部首:⽊
5画
申
常用漢字
小3
部首:⽥
5画
“未”で始まる語句
未
未曾有
未練
未亡人
未刻
未明
未来
未來
未熟
未知