書記しょき)” の例文
イワン、デミトリチ、グロモフは三十三さいで、かれはこのしつでの身分みぶんのいいもの、元来もと裁判所さいばんしょ警吏けいり、また県庁けんちょう書記しょきをもつとめたので。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「なぜ、わざわざ、こんなにしてやってくるのだ。」と、ひげをはやした書記しょきが、いちばんさきにいた宿やどなし少年しょうねんにたずねました。
万の死 (新字新仮名) / 小川未明(著)
三、ノルデは書記しょきになろうと思ってモネラの町へ出かけて行った。氷羊歯こおりしだの汽車、恋人こいびと、アルネ。
たとえばここにある会社の社長が、新たに五十円の給料で一人の書記しょきやとったとする。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
公証人こうしょうにんや役場の書記しょきを呼ぶではなし、しごくむぞうさに、一ばん上のむすこが、風車ふうしゃをもらい、二ばんめのむすこが、ろばをもらい、すえのむすこが、ねこをもらうことになりました。
「この古墳こふんってみたいのですが、どうか学問研究がくもんけんきゅうのため、ぜひゆるしてもらえますか。」と、そのとりはからいかたを、書記しょきにたのんだのでした。
うずめられた鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おなじ、金属きんぞくつくられたであろうに、どうして、この一つだけが、くさらなかったのでしょう。」と、役場やくば書記しょきは、学者がくしゃにむかってたずねました。
うずめられた鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
学者がくしゃ学問がくもんのためにというので、書記しょきこころをうごかせられたらしく、熱心ねっしんきまわってくれるのです。そのかいあって、ついにむら発掘はっくつをゆるしました。
うずめられた鏡 (新字新仮名) / 小川未明(著)
この書記しょきばかりでなく、一どうが、意外いがい返事へんじに、おどろいて、少年しょうねんずにいられませんでした。
万の死 (新字新仮名) / 小川未明(著)