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早駕籠
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はやかご
ふりがな文庫
“
早駕籠
(
はやかご
)” の例文
旅籠屋をさして帰って行く半蔵らのそばには、昼夜の差別もないように街道を急いで来て、また雪を
蹴
(
け
)
って出て行く
早駕籠
(
はやかご
)
もある。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
崖から落ちて行方不明になったという大変な話を聴き、番頭の要助さんと一着に、
早駕籠
(
はやかご
)
ですぐ江戸へ取って返したようなわけでございます
銭形平次捕物控:056 地獄から来た男
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
さっそうとして、
蝋色鞘
(
ろいろざや
)
をにぎりとると、飛ばしに飛ばせて
早駕籠
(
はやかご
)
を乗りつけたところは、いうまでもなく駒形河岸の二三春の住まいでした。
右門捕物帖:23 幽霊水
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「いや、私は夜道をする。大病人を見舞の為だ。事に依ると
早駕籠
(
はやかご
)
にするか。兎に角夜通しで江戸へ行く」
死剣と生縄
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
練塀小路
(
ねりべいこうじ
)
の湯屋を出たのはたしかに、その人であったに相違ないけれど、
早駕籠
(
はやかご
)
の行先はわかりません。
大菩薩峠:19 小名路の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
見んとて
群集
(
むれつど
)
ふ老若男女おしなべて
哀
(
あはれ
)
の者よ
不便
(
ふびん
)
やと云ぬ者こそなかりけれ
斯
(
かゝ
)
る所に向ふよりして
早駕籠
(
はやかご
)
一
挺
(
ちやう
)
ワヤ/\と
舁來
(
かききた
)
り人足どもは夫御早なり
片寄々々
(
かたよれ/\
)
御用々々と聲を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これらの周囲の形勢に迫られてか、大垣あたりの様子をさぐるために、奥筋の方から
早駕籠
(
はやかご
)
を急がせて来る木曾福島の役人衆もあった。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ほとんどその
片鱗
(
へんりん
)
をさえ伝えようとしなかったものでしたから、いよいよ右門が疑いの雲を深めているとき、通しの
早駕籠
(
はやかご
)
かなんかで勢いよく駆け帰ってきたものは
右門捕物帖:06 なぞの八卦見
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「飛脚が気をきかしてくれたんですよ。親分の手紙を見ると、
早駕籠
(
はやかご
)
で、夜昼おっ通しに飛んで来たが、あんまり急いで、小田原の旅籠屋の目印を見落すところでしたよ」
銭形平次捕物控:082 お局お六
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ある腕の
利
(
き
)
いた浪人者で、それがお蘭さんとかねて出来ていて、お蘭さんが手引をしてあんなことをさせ、そうしてあらかじめ
早駕籠
(
はやかご
)
を用意して置いて、人が追いかける時分には
大菩薩峠:33 不破の関の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
拒
(
こば
)
めば主人長門守爲にも
相成
(
あひなる
)
まじき段
屹度
(
きつと
)
申渡し
且
(
かつ
)
右
(
みぎ
)
掛
(
かゝり
)
の諸役人迄
殘
(
のこ
)
らず
迅速
(
すみやか
)
に出府致す樣に申渡すべし早々急げと云れしかば
畏
(
かしこ
)
まり候とて牧野小左衞門は吉原
宿
(
じゆく
)
役人に
早駕籠
(
はやかご
)
一
挺
(
ちやう
)
申渡し其夜の
子刻過
(
こゝのつすぎ
)
に吉原宿を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
そのために、中津川地方にはその人ありと知られた小野三郎兵衛が名古屋表へ昼夜兼行で
早駕籠
(
はやかご
)
を急がせたということをも知った。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
飛脚
(
ひきやく
)
が氣をきかしてくれたんですよ。親分の手紙を見ると、
早駕籠
(
はやかご
)
で、夜晝おつ通しに飛んで來たが、あんまり急いで、小田原の旅籠屋の
目印
(
めじるし
)
を見落すところでしたよ」
銭形平次捕物控:082 お局お六
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
珍しく気のきいた大働きで、ちゃんともう用意しておいた
早駕籠
(
はやかご
)
に名人を押し込めながら、鼻高々と案内していったまではおてがらでしたが、やっぱりこの辺が伝六流です。
右門捕物帖:19 袈裟切り太夫
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
早駕籠
(
はやかご
)
で……
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
時には、三
挺
(
ちょう
)
の
早駕籠
(
はやかご
)
が京都方面から急いで来た。そのあとには江戸行きの長持が暮れ合いから夜の五つ
時
(
どき
)
過ぎまでも続いた。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
これは疑いすらもかけるべき余地がないので、ただちに右門は一日通しの
早駕籠
(
はやかご
)
を仕立てさせると、いよいよ本式に、下町は伝六の受け持ち、山の手は右門自身が立ち回ることにして
右門捕物帖:07 村正騒動
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
尾州方
(
びしゅうかた
)
の役人は美濃路から急いで来る。
上松
(
あげまつ
)
の庄屋は中津川へ行く。
早駕籠
(
はやかご
)
で、夜中に馬籠へ着くものすらある。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
もはや御一行が
江州
(
ごうしゅう
)
草津
(
くさつ
)
まで動いたという二十二日の明け方になって、吉左衛門は夜通し
早駕籠
(
はやかご
)
を急がせて来た。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
早
常用漢字
小1
部首:⽇
6画
駕
漢検準1級
部首:⾺
15画
籠
常用漢字
中学
部首:⽵
22画
“早駕”で始まる語句
早駕