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子刻過
読み方 | 割合 |
こゝのつすぎ | 50.0% |
ねのこくすぎ | 50.0% |
成し馬は外に
繋いで有る樣子なり重四郎是を見て此者が
金飛脚にて今夜
子刻過丑刻頃には立つと云ふ
噺しなれば
曉寅刻過には鈴ヶ森へ懸るは必定なり
毒を
喰はゞ
皿迄と云ば今宵彼を
殺害して金を
拒めば主人長門守爲にも
相成まじき段
屹度申渡し
且右掛の諸役人迄
殘らず
迅速に出府致す樣に申渡すべし早々急げと云れしかば
畏まり候とて牧野小左衞門は吉原
宿役人に
早駕籠一
挺申渡し其夜の
子刻過に吉原宿を
して立出
漸々其夜の
子刻過長谷川町の我が家へ歸り養母并に實母のお
峯も此節在所より來り
逗留して居ける故右の樣子を
咄せしにぞ兩人も涙を流して
悲みけるが
愁ひの中にも城富の
孝心を