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旅商人
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たびあきゅうど
ふりがな文庫
“
旅商人
(
たびあきゅうど
)” の例文
と駒を降りて、
慇懃
(
いんぎん
)
に挨拶をし直している様子に、橋守の武士たちは、この
旅商人
(
たびあきゅうど
)
、一体何者かしらと、首を
傾
(
かし
)
げ合っていた。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その裏座敷に、二人一組、別に一人、一人は
旅商人
(
たびあきゅうど
)
、二人は官吏らしい旅客がいて憩った。いずれも、
柳
(
やな
)
ヶ
瀬
(
せ
)
から、中の河内
越
(
ごえ
)
して、武生へ
下
(
くだ
)
る途中なのである。
栃の実
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
旅商人
(
たびあきゅうど
)
の
脊
(
せ
)
に負える
包
(
つつみ
)
の中には赤きリボンのあるか、白き下着のあるか、
珊瑚
(
さんご
)
、
瑪瑙
(
めのう
)
、水晶、真珠のあるか、包める中を照らさねば、中にあるものは鏡には写らず。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
いや、ありすぎる——と
旅商人
(
たびあきゅうど
)
の堀井弥太は、そう思いながら、彼の
磊落
(
らいらく
)
な話しぶりに、誘いこまれて、腹をかかえた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一人の
旅商人
(
たびあきゅうど
)
、中国辺の山道にさしかかりて、草刈りの女に逢う。その女、
容目
(
みめ
)
ことに美しかりければ、不作法に戯れよりて、手をとりてともに上る。途中にて、その女、
草鞋
(
わらじ
)
解けたり。
遠野の奇聞
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
山伏は、先に駈け、
旅商人
(
たびあきゅうど
)
ていの男が二人、ひとりが手綱を持ち、ひとりは細竹を持って、馬の尻を打ちたたきながら、急ぎに急いで来たのだった。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かたわらにいたる
旅商人
(
たびあきゅうど
)
は、卒然
我
(
われ
)
は
顔
(
がお
)
に
喙
(
くちばし
)
を
容
(
い
)
れたり。
義血侠血
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
旅商人
(
たびあきゅうど
)
が、堀井弥太では、おかしかろう。——一年に一度ずつ
京都
(
みやこ
)
へ
顧客
(
とくい
)
廻りに来る、奥州者の
砂金売
(
かねう
)
り
吉次
(
きちじ
)
とは、実は、この弥太の、ふたつ名前だ」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すぐ、彼のそばの尾花の中に、もう一人、誰か
屈
(
かが
)
みこんでいた。
旅商人
(
たびあきゅうど
)
の
砂金
(
かね
)
売り吉次だった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
旅商人
(
たびあきゅうど
)
に身を
窶
(
やつ
)
していたが、その容貌までを変えるため、母里太兵衛は、
片鬢
(
かたびん
)
の毛を、焼ごてで焼いて、わざと大きな
禿
(
はげ
)
をつくっていたし、栗山善助は前歯を数本欠き、井上九郎は、元々
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
文八は、おとといの夕方、
江橋林助
(
えばしりんすけ
)
が
増井川
(
ますいがわ
)
の附近で見かけたという怪しげな
旅商人
(
たびあきゅうど
)
のことなど思い出していた。それに関連があるのではなかろうか——と、さまざまな想像をめぐらしはじめた。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「はてな、怪しい
旅商人
(
たびあきゅうど
)
だ。これで三度ここを通るが?」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いや、
旅商人
(
たびあきゅうど
)
といった」
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
旅
常用漢字
小3
部首:⽅
10画
商
常用漢字
小3
部首:⼝
11画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“旅商人”で始まる語句
旅商人体
旅商人拵