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握
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にぎり
ふりがな文庫
“
握
(
にぎり
)” の例文
いよいよ死んじまえと思って、体を心持
後
(
あと
)
へ引いて、手の
握
(
にぎり
)
をゆるめかけた時に、どうせ死ぬなら、ここで死んだって
冴
(
さ
)
えない。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
幸に先生は維納府外数里の地に
住居
(
すまい
)
でありました。拙者一見手を
握
(
にぎり
)
てほとんど
傾蓋
(
けいがい
)
の
想
(
おもい
)
をなしました。拙者先生に引かれてその住居へ
往
(
ゆ
)
きました。
禾花媒助法之説
(新字新仮名)
/
津田仙
(著)
駒吉の頑丈で色が黒くて、眼鼻立ちの立派なのと對照して、周吉は
萎
(
しな
)
びて小さくて、一と
握
(
にぎり
)
ほどの中老人です。
銭形平次捕物控:217 歎きの幽沢
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これより
前
(
さき
)
、相貌堂々として、何等か銅像の
揺
(
ゆる
)
ぐがごとく、
頤
(
おとがい
)
に
髯
(
ひげ
)
長き一個の紳士の、
握
(
にぎり
)
に
銀
(
しろがね
)
の色の
燦爛
(
さんらん
)
たる、太く
逞
(
たくまし
)
き
杖
(
ステッキ
)
を
支
(
つ
)
いて、ナポレオン帽子の
庇
(
ひさし
)
深く、額に暗き
皺
(
しわ
)
を刻み
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
もっとも輸出向によく見るように蛇の身をぐるぐる竹に巻きつけた毒々しいものではなく、彫ってあるのはただ頭だけで、その頭が口を開けて何か
呑
(
の
)
みかけているところを
握
(
にぎり
)
にしたものであった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
握
常用漢字
中学
部首:⼿
12画
“握”を含む語句
握飯
把握
一握
握手
握拳
掌握
引握
手握
握力
握鮓
焼握飯
握〆
握太
握緊
塩握飯
握占
八握髭
馬鹿握
黄粉握飯
握蘭集
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