こしれ)” の例文
はばかんながらこう見えても、余所行よそゆきの情婦いろがあるぜ。待合まちええへ来て見繕いでこしれえるような、べらぼうな長生ながいきをするもんかい。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「出てってやらあ、なんでえこんなぶっくれの乞食小屋あ」と勘六が云った、「その代りな、表の店台はおれの銭でこしれえたもんだから、おれが持ってくからそう思え」
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「それにあの手紙の文句は、少し巫山戯ふざけ過ぎて居たよ。人一人殺した人間の書いた文句ぢやねえ。その上妙に愚痴ぐちつぽいところがある。文句は年寄がこしれへて、書いたのは女だ」
いしが丸くなってしまって、それに火絮が湿ってるだから……やっとの事で点いただ、これでこの紙の附木に付けるだ、それ能く点くべい、えら硫黄臭いが、硫黄でこしれえた紙だと見える
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「それにあの手紙の文句は、少し巫山戯ふざけすぎていたよ。人一人殺した人間の書いた文句じゃねえ。その上妙に愚痴っぽいところがある。文句は年寄りがこしれえて、書いたのは女だ」
早「ところがわしふみいた事がねえから、われ書いてくんろ、汝は鎮守様の地口行灯じぐちあんどうこしれえたがうめえよ、それ何とかいう地口が有ったっけ、そう/\、案山子かゝしのところに何かるのよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
早「一つこしれえてくんろよ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)