トップ
>
押絵
>
おしえ
ふりがな文庫
“
押絵
(
おしえ
)” の例文
「あの
押絵
(
おしえ
)
の自来也がさしている朱塗の荒きざみの
鞘
(
さや
)
は、新四郎の自来也が舞台でさして
流行
(
はや
)
らせたものだ。で、阿波の侍でもさしている者がある」
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この話が私の夢か私の一時的狂気の
幻
(
まぼろし
)
でなかったならば、あの
押絵
(
おしえ
)
と旅をしていた男こそ狂人であったに
相違
(
そうい
)
ない。
押絵と旅する男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
渓のむこうも
己
(
じぶん
)
の立っている
周囲
(
まわり
)
も、赤い
毛氈
(
もうせん
)
を敷いた
雛壇
(
ひなだん
)
のような壇が一面に見えて、その壇の上には
内裏雛
(
だいりびな
)
を初め、
囃子
(
はやし
)
、
押絵
(
おしえ
)
の雛がぎっしり並んでいた。
怪人の眼
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
そこの
絵馬堂
(
えまどう
)
に掲げてあります二枚の
押絵
(
おしえ
)
の額ぶちに「お別れ」を致しました。
押絵の奇蹟
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
その他
羽子板
(
はごいた
)
、
押絵
(
おしえ
)
、
飴細工
(
あめざいく
)
、菊人形、
活人形
(
いきにんぎょう
)
、
覗機関
(
のぞきからくり
)
、
声色使
(
こわいろつかい
)
の雑技あり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
自分は
絵馬堂
(
えまどう
)
に
掲
(
かか
)
げてある子別れの場の
押絵
(
おしえ
)
の絵馬や、
雀右衛門
(
じゃくえもん
)
か誰かの似顔絵の額を
眺
(
なが
)
めたりして、わずかに
慰
(
なぐさ
)
められて森を出たが、その帰り路に、ところどころの
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
の障子の
蔭
(
かげ
)
から
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
博多
鰯町
(
いわしまち
)
、旧株式取引所裏のアバラ屋に移って、母は軍隊の
襯衣
(
シャツ
)
縫いや、
足袋
(
たび
)
の底刺しで夜の眼も合わさず、お祖母さまと当時十七八であった父の妹のかおる伯母の二人は
押絵
(
おしえ
)
作りにいそしみ
父杉山茂丸を語る
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
羽子板
(
はごいた
)
の
押絵
(
おしえ
)
のようにまた一段と
際立
(
きわだ
)
って浮び出す。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
押絵
(
おしえ
)
を坐らせて見たような
美
(
い
)
い娘で
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“押絵”の意味
《名詞》
「押し絵」を参照。
(出典:Wiktionary)
押
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
絵
常用漢字
小2
部首:⽷
12画
“押絵”で始まる語句
押絵細工