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ひろめ
ふりがな文庫
“
披露目
(
ひろめ
)” の例文
「ええええ、その方はもう——じつはまだ祝言前ですからお
披露目
(
ひろめ
)
も致しませんが、
許婚
(
いいなずけ
)
の婿も決まっておりまするようなわけで、へえ。」
釘抜藤吉捕物覚書:09 怨霊首人形
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ともかく当分自前で
稼
(
かせ
)
ぐことにして路次に一軒を借り、お袋や妹に手伝ってもらって、
披露目
(
ひろめ
)
をした。案じるほどのこともなく、みんなが声援してくれた。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
しかも
披露目
(
ひろめ
)
の日の冷汗を恥じて、俊吉の膝に
俯伏
(
うっぷ
)
した処を、(出ばな。)と呼ばれて立ったのである。……
第二菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
流行妓
(
はやりっこ
)
になるのも、よい
姐
(
ねえ
)
さんになるのも、お
披露目
(
ひろめ
)
に出た時、女将の目にとまって、具合よく引っぱり廻され、運の綱を握るようにしむけてくれるからである。
一世お鯉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
和泉屋の晴れの
披露目
(
ひろめ
)
とあって、
槙町
(
まきちょう
)
亀屋
(
かめや
)
の大浚えには
例
(
いつ
)
もの通り望月が心配して下方連を集めて来たまでは好かったが、笛を勤めるのが乗物町の名人又七と聞いて
助五郎余罪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
▼ もっと見る
「何んにもならない、——ところでお前は、その巴屋の
披露目
(
ひろめ
)
に来たわけじゃあるまい」
銭形平次捕物控:242 腰抜け彌八
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お
披露目
(
ひろめ
)
をするといってもまさか天婦羅を配って歩くわけには行かず、
祝儀
(
しゅうぎ
)
、
衣裳
(
いしょう
)
、心付けなど大変な物入りで、のみこんで
抱主
(
かかえぬし
)
が出してくれるのはいいが、それは前借になるから
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
この話が伝わると、誰が
発起
(
ほっき
)
ともなく、養生所の新築
披露目
(
ひろめ
)
をかねて、一つ、
希有
(
けう
)
な
大与力
(
だいよりき
)
の隠退を記念する
捕縄供養
(
とりなわくよう
)
をやろうではないか——イヤ、やらせようではないか、と
他
(
はた
)
から騒ぎだした。
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
小楽に暮らしている
小父
(
おじ
)
さんがおったが、不断
可愛
(
かわい
)
がられていたので、
暇乞
(
いとまご
)
いに行くと、何がしかの
餞別
(
せんべつ
)
を紙にひねってくれ、お
披露目
(
ひろめ
)
をしたら行ってやるから
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
本所の家の隣のおじさんと、気分の似たところもあって、小菊には頼もしく思われ、来るのが待ち遠しかった。赤坂で
披露目
(
ひろめ
)
をした時も一ト肩かつぎ、着物の面倒も見てくれた。
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ちやうど彼女も二千円ばかりの借金を二年半ばかりで切つてしまつて、
漸
(
やつ
)
と身軽な看板借りで、山の手から下町へ来て
披露目
(
ひろめ
)
をした其の当日から、三日にあげず遊びに来た木山は
のらもの
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
“披露目(弘メ)”の解説
弘メ(ひろめ)は、江戸時代の風習。同業者の株仲間に加入した者や、新規に土地の地主になった者、役職に就いた大名・旗本などが、先輩に当たる者たちやその他の関係者に、その事実を周知して金銭や贈り物を配る慣習である。「広め」「披露目」とも記述される。現代の結婚披露宴は、その民俗的な名残である。
(出典:Wikipedia)
披
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
露
常用漢字
中学
部首:⾬
21画
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
“披露”で始まる語句
披露
披露宴
披露式
披露文
披露旁馳走