はう)” の例文
幾ら歩いてゐてもきりが無いので、幸ひ眼に入つた海の上にかけ出しになつてゐる茶店に寄つて、そこにも店さきにはうつてある鰹を切つて貰ひ、一杯飮み始めた。
熊野奈智山 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
室には二箇所に、ストーブを据つけ、煙筒も燃えてしまふほど石炭をしつきりなしにはうり込んだ。
裸婦 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
紙袋は白井の手から返付せられたまゝ、もとの棚の上にはうり上げてあるので、又もや取おろして袋の中を調べて見ると、岩田生の言ふ怪夢録はちやんとその中に在つた。
来訪者 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
越中ゑつちう、がたりあぶみはうし、うまにひらりとるよりはやく、一さんげてく。座頭ざとうはら
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
室には二箇所に、ストーブを据つけ、煙筒も燃えてしまふほど石炭をしつきりなしにはうり込んだ。
小熊秀雄全集-15:小説 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)