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截断
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せつだん
ふりがな文庫
“
截断
(
せつだん
)” の例文
旧字:
截斷
このような
截断
(
せつだん
)
節約は詩形の短いという根本的な規約から生ずる結果であるが、同時にまた詩形の短さを要する原因ともなるのである。
俳諧の本質的概論
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
もしこれを
截断
(
せつだん
)
し除却し、自由にその運動を放任するときは、わが邦人民は他人の鼓舞作興を待たずしてかの先祖のごとく、否
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
それは、園長の死体が調餌室に搬ばれたと見る間に、料理人が壁から大きな肉切庖丁を
下
(
おろ
)
して、サッと死体を
截断
(
せつだん
)
する。
爬虫館事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
私はまた、『免訴を確実にするためには、彼は手首を
截断
(
せつだん
)
する外はあるまい』と
先刻
(
さっき
)
自分でいった言葉を思いだした。
ペルゴレーズ街の殺人事件
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
ああ、汝、
提宇子
(
でうす
)
、すでに悪魔の何たるを知らず、
況
(
いわん
)
やまた、天地作者の方寸をや。
蔓頭
(
まんとう
)
の
葛藤
(
かっとう
)
、
截断
(
せつだん
)
し去る。
咄
(
とつ
)
。
るしへる
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
それは時として
突飛
(
とっぴ
)
な擬人法の挿入、時として客観的叙述の中へ作者の主観的抒情の挿入、また時として複雑な情景を簡明な一句で
截断
(
せつだん
)
する形をとる。二、三の例。——
チェーホフの短篇に就いて
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
精霊の思想は以て幽霊の新題目を文学に加ふるところありしと雖、一方に於ては輪転あり、無常あり、寂滅あり、以て人間の思慕を
截断
(
せつだん
)
し、幽奥なる観念を
遮
(
さへぎ
)
るに足りしなり。
他界に対する観念
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
前後を
截断
(
せつだん
)
して、過去未来を失念したる間にただギニヴィアの形のみがありありと見える。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
資本家は、機械に
截断
(
せつだん
)
された労働者、ベルトに巻き込まれて、砕けてしまった労働者、乾燥炉の中へおちて、焼き鳥のようになった労働者には驚かない。それの診断書だけに驚くのであった。
海に生くる人々
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
エウマイオスは自分で革を
截断
(
せつだん
)
して履物を作ったといわれ、オデュッセウスは非常に器用な大工で指物師であったように記されている。我々にとってこれは
羨望
(
せんぼう
)
に
価
(
あたい
)
することではないであろうか。
人生論ノート
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
なんの原因もなくして
截断
(
せつだん
)
せられたることのごときも、その日はかの女子一人のみ家にありし日なれば、いずくんぞ、かの女子が家人の不在に乗じて、自らなせしところにあらざることを知らんや。
甲州郡内妖怪事件取り調べ報告
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
「葛藤の根源を
截断
(
せつだん
)
する」という参学には向かっているが
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
これは明らかに強風のために途上の木竹片あるいは砂粒のごときものが高速度で衝突するために皮膚が
截断
(
せつだん
)
されるのである。
化け物の進化
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
標準は
只
(
ただ
)
それだけだった。しかしやはりこの標準にも全然例外のない
訣
(
わけ
)
ではなかった。それは彼の友だちと彼との間を
截断
(
せつだん
)
する社会的階級の差別だった。
大導寺信輔の半生:――或精神的風景画――
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
若
(
も
)
し
鴨田
(
かもだ
)
に
嫌疑
(
けんぎ
)
をかけるならば、鴨田は何かの原因で、河内園長を爬虫館に
引摺
(
ひきず
)
りこみ、これを殺害して
裸体
(
らたい
)
に
剥
(
は
)
ぐと、手術台の上でバラバラに
截断
(
せつだん
)
し
爬虫館事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
犯人は一生涯寝ても起きても
手套
(
てぶくろ
)
を離さないという決心をしなければ、必ずこの手から発覚します。それが厭なら男らしく自分で手首を
截断
(
せつだん
)
するんですね。
ペルゴレーズ街の殺人事件
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
比較的に柔らかい鋼鉄の円板を急速度に廻転させ、その縁にごく硬い鋼鉄を当てると硬い方の鉄が容易に
截断
(
せつだん
)
される。
話の種
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
すると辰子はそれよりも先にこう話を
截断
(
せつだん
)
した。
春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
いつかある大新聞社の工場を見学に行ってあの高速度輪転機の前面を
瀑布
(
ばくふ
)
のごとく流れ落ちる新聞紙の帯が、
截断
(
せつだん
)
され折り畳まれ積み上げられて行く光景を見ていたとき
ジャーナリズム雑感
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
その中から
截断
(
せつだん
)
したカッティングをモンタージュにかけて立派なものを作ることも可能であろうが、経済的の考慮から、そういう気楽な方法はいつでもどこでも許されるはずのものではない。
映画芸術
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
このようにして行なわれる選択的
截断
(
せつだん
)
は言うまでもなく次に来るところの編集のための截断であり、構成のための加工である。
一瓶
(
ひとかめ
)
の花を生けるために
剪刀
(
せんとう
)
を使うのと全く同様な截断の芸術である。
映画芸術
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
俳諧は
截断
(
せつだん
)
の芸術であることは生花の芸術と同様である。
俳諧の本質的概論
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
“截断”の意味
《名詞》
截断(せつだん)
「切断」の別表記。
(出典:Wiktionary)
截
漢検1級
部首:⼽
14画
断
常用漢字
小5
部首:⽄
11画
“截断”で始まる語句
截断刃
截断面