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怯氣々々
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びく/\
ふりがな文庫
“
怯氣々々
(
びく/\
)” の例文
新字:
怯気々々
私
(
わし
)
も
其時分
(
そのじぶん
)
は
果敢
(
はか
)
ない
者
(
もの
)
で、
然
(
さう
)
云
(
い
)
ふ
天氣
(
てんき
)
に
船
(
ふね
)
に
乘
(
の
)
るのは、
實
(
じつ
)
は
二
(
に
)
の
足
(
あし
)
の
方
(
はう
)
であつたが。
出家
(
しゆつけ
)
の
身
(
み
)
で
生命
(
いのち
)
を
惜
(
をし
)
むかと、
人
(
ひと
)
の
思
(
おも
)
はくも
恥
(
はづ
)
かしくて、
怯氣々々
(
びく/\
)
もので
乘込
(
のりこ
)
みましたぢや。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
また
生命
(
いのち
)
を
介
(
かま
)
はずに
乘
(
の
)
ツた
衆
(
しう
)
なら、
風
(
かぜ
)
が
吹
(
ふ
)
かうが、
船
(
ふね
)
が
覆
(
かへ
)
らうが、
那樣事
(
そんなこと
)
に
頓着
(
とんぢやく
)
は
無
(
な
)
い
筈
(
はず
)
ぢやが、
恁
(
か
)
う
見渡
(
みわた
)
した
處
(
ところ
)
では、
誰方
(
どなた
)
も
怯氣々々
(
びく/\
)
もので
居
(
ゐ
)
らるゝ
樣子
(
やうす
)
ぢやが、さて/\
笑止千萬
(
せうしせんばん
)
な
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
怯
漢検準1級
部首:⼼
8画
氣
部首:⽓
10画
々
3画
々
3画
“怯氣”で始まる語句
怯氣