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心待
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こころまち
ふりがな文庫
“
心待
(
こころまち
)” の例文
式なればえも隠さで
出
(
いだ
)
したるなどを、
額越
(
ひたいご
)
しにうち見るほどに、
心待
(
こころまち
)
せしその人は来ずして、一行はや果てなむとす。
文づかひ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
後で聞きますと、それが山へ来る約束の日だったので、私の膝に居る女が、
心待
(
こころまち
)
に
古家
(
ふるいえ
)
の
門口
(
かどぐち
)
まで出た処へ、
貴下
(
あなた
)
が、例の異形で御通行になったのだそうです。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
二三日前
(
にさんちまえ
)
からもうおいでだろうと思って、
心待
(
こころまち
)
に御待申しておりました」などと云って、眼の
縁
(
ふち
)
に
愛嬌
(
あいきょう
)
を
漂
(
ただ
)
よわせるところなどは、自分の妹よりも
品
(
ひん
)
の
良
(
い
)
いばかりでなく
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
翌日になると
彼
(
か
)
の僧がまた来た。
心待
(
こころまち
)
に待っていた三左衛門はすぐ碁盤を出して、まず
己
(
じぶん
)
が
先
(
せん
)
でやってみた。先でやってみると
昨日
(
きのう
)
のように勝った。そして、
後手
(
ごて
)
でやるときっと負けた。
竈の中の顔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
今までは
毎年
(
まいねん
)
長い夏休みの終る頃といえば学校の教場が
何
(
なん
)
となく恋しく授業の開始する日が
心待
(
こころまち
)
に待たれるようであった。そのういういしい心持はもう全く消えてしまった。つまらない。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
そう致してあなたがおいでなさりはなさるまいかと二週間位は
心待
(
こころまち
)
に待つのでございましょうよ。(笑う。)わたくし共が二十年も御一しょに暮した事は、おばさんは知らないのですからね。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
待
常用漢字
小3
部首:⼻
9画
“心”で始まる語句
心
心配
心地
心持
心算
心細
心得
心底
心臓
心許