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微暗
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うすくら
ふりがな文庫
“
微暗
(
うすくら
)” の例文
入口の
障子
(
しょうじ
)
をがたがたと
開
(
あ
)
けて、学生マントを着た
小兵
(
こがら
)
な学生が、雨水の光る
蛇目傘
(
じゃのめがさ
)
を
半畳
(
はんだたみ
)
にして、
微暗
(
うすくら
)
い
土間
(
どま
)
へ入って来た。
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
女房がまた体を揺るので、主翁はしかたなしに起きて、
蒲団
(
ふとん
)
の上に
蹲
(
しゃが
)
み、
睡
(
ねむ
)
い眼をしょぼしょぼさした。
微暗
(
うすくら
)
い電燈の光が寒そうに光っていた。
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
微暗
(
うすくら
)
い
窟穴
(
ほらあな
)
のような廊下の
前
(
さき
)
に
一処
(
ひとところ
)
扉が
開
(
あ
)
いていて、内から射した明るい
燈
(
ひ
)
が扉を背で押すようにして立っている者を照らしているところがあった。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
小女
(
こむすめ
)
は左へ曲って林の中へ入った。
微暗
(
うすくら
)
い
木立
(
こだち
)
の間にはそこここに
瓦斯燈
(
ガスとう
)
が
点
(
とも
)
って、ぽつぽつ人が通っていた。
白粉
(
おしろい
)
をつけた怪しい女も通って往った。
水魔
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その室の右にも左にも
微暗
(
うすくら
)
い
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
があって、その
前
(
さき
)
に
梯子
(
はしご
)
の階段が見えていた。謙作は右の板の間の
端
(
はし
)
についた
棕櫚
(
しゅろ
)
の毛の
泥拭
(
どろぬぐ
)
いで靴の泥を念入りに拭ってからゆっくりと階段をあがって往った。
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
書生は縁側へあがって
微暗
(
うすくら
)
い
室
(
へや
)
の
障子
(
しょうじ
)
を開けた。
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
微
常用漢字
中学
部首:⼻
13画
暗
常用漢字
小3
部首:⽇
13画
“微”で始まる語句
微笑
微
微塵
微風
微行
微妙
微酔
微醺
微睡
微温