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御連枝
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ごれんし
ふりがな文庫
“
御連枝
(
ごれんし
)” の例文
死ぬる日の半月ばかり前に、偶然に行きあったのは、かの、かりそめの別れとすかされて、おとなしく
頷
(
うな
)
ずいて別れた東の
御連枝
(
ごれんし
)
だった。
九条武子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
列を追ッかけて来て「——
狼藉者
(
ろうぜきもの
)
を渡せ」と罵り「ここをどこと思う。もったいなくも
御連枝
(
ごれんし
)
の宮、すなわち天台
座主
(
ざす
)
の
亮性
(
りょうしょう
)
法親王のお住居なるを」
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
御連枝
(
ごれんし
)
さまをのぞいてはいちばんの上席におつきあそばし、万事につけて列座の衆へ威をふるおうとなされます。
盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
まことぐずり松平の御前とは知る人ぞ知る、この東海道三河路の一角に
蟠居
(
ばんきょ
)
する街道名物の、江戸徳川宗家にとっては由々しき御一門
御連枝
(
ごれんし
)
だったからです。
旗本退屈男:05 第五話 三河に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
本願寺の
御連枝
(
ごれんし
)
が来られたので、式場の天幕の
周囲
(
まわり
)
には、老若男女がぎしぎしと詰め掛けていた。
独身
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
大御所十番目の
御連枝
(
ごれんし
)
紀州中納言光定
(
きしゅうちゅうなごんみつさだ
)
公の第六の若君
源六郎
(
げんろくろう
)
殿が、修学のため滞在していて、ふだんから
悪戯
(
いたずら
)
がはげしく、近在近郷の町人どもことごとく迷惑をしていたが
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
主翁
(
ていしゅ
)
、わしの腰に何があるか見てくれ、わしも天下の
御連枝
(
ごれんし
)
、
紀州侯
(
きしゅうこう
)
の
禄
(
ろく
)
をはんでいるものじゃ、天狗や木精がいると云うて、武士が一度云いだしたことが、
後
(
あと
)
へ
退
(
ひ
)
かれるか、お前が恐ければ
山寺の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
名君、勇君とあれば、
御連枝
(
ごれんし
)
でも構わず取潰すが、三代以後の大公儀の目安(方針)らしい。尤も島津は太閤様以来
栄螺
(
さざえ
)
の蓋を固めて、指一本指させぬ天険に隠れておるけに、徳川も諦めておろう。
名君忠之
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
次第によっては歴代の
御連枝
(
ごれんし
)
以上に信仰もされている。
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
御連枝
(
ごれんし
)
の出で名門の深窓から、
青蓮院
(
しょうれんいん
)
へ坐ったのみで、世間知らずの若い座主と心であまく見ていた慈円が、
白皙
(
はくせき
)
な
面
(
おもて
)
を、やや紅らめて、きびしい態度に出たので
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見込みのある
御連枝
(
ごれんし
)
(兄弟、近親)でも、御出世はないものと見られ、せめて子爵でなくとも、男爵ででもおありならと、武子さんの配偶が断られた訳もそこにある。
九条武子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
今はその水一つが敵と味方との分れ目となって、護らねばならぬ筈の徳川
御連枝
(
ごれんし
)
たる水藩が、率先勤王倒幕の
大旆
(
たいはい
)
をふりかざし乍ら、
葵宗家
(
あおいそうけ
)
に弓を引こうとしているのだ。
老中の眼鏡
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
なにぶん先君の
御連枝
(
ごれんし
)
のことでござりますから秀吉公もかんにんあそばされ、しからば御老母をひとじちにいたゞきますと仰っしゃって、おふくろさまを安土のおしろへおうつし申し
盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
籌子
(
かずこ
)
夫人のこのお婿さん工作も、愛弟だったときけば
頷
(
うなず
)
けるし、実家の
嫂
(
あによめ
)
は東本願寺からきた人で、例の
御連枝
(
ごれんし
)
と縁のある
方
(
かた
)
であり、それらの張合もないとはいえまいが、良致氏は
九条武子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
“御連枝”の解説
御連枝(ごれんし)は、貴人の兄弟を指した敬称。根幹を同じくする枝々が連なっている様子を表した「連枝」がその語源。
(出典:Wikipedia)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
連
常用漢字
小4
部首:⾡
10画
枝
常用漢字
小5
部首:⽊
8画
“御連枝”で始まる語句
御連枝溜詰