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御咎
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おんとがめ
掘出し
其段早速役所へ屆け出づべきに
然は
無して自分方に
隱置其方一
個の得分に致さんとの
心底侍にも似合ず
後闇き致し方にて重々不屆に
思召さる
依て相當の
御咎をも仰せ付らるべきを
以て
遣さる大岡忠右衞門には御奉書
到來し
熟々考ふるに先年徳太郎君まだ紀州表に御入の
節阿漕が
浦にて
召捕吟味せし事あり此度
計ずも將軍に
成せられたれば此度の
召状は
必定返報の
御咎にて
切腹でも仰付らるゝか又は
知行御取上かさらずば
御役御免なるべしと
覺悟し用意も
匇々に
途中を