びろ)” の例文
旧字:
だゝびろいばかりで陰気な、さびれた家のやうに想像して来たけれども、それとはちがつて、小造りな、建つて間もない明るい綺麗な家なのですつとするやうな気がした。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
魚売りのをぢが日永や、ふちびろの菅の編笠、たよたよと担棒おほこかつぎて、はらはらに片手まはして、前籠に魚かすくなき、あとの籠魚か多かる。後の籠地にしひきずる、重かるらしも。
(新字旧仮名) / 北原白秋(著)
母はだだびろい次のかいこくわきざみ刻み、二三度良平へ声をかけた。
百合 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ながめやる秋のゆうべぞだゞびろき 兮
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
魚売りのをぢが日永や、ふちびろの菅の編笠、たよたよと担棒おほこかつぎて、はらはらに片手まはして、前籠に魚かすくなき、あとの籠魚か多かる。後の籠地にしひきずる。重かるらしも。
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
びろくてかへてしづけさまさりけるこのよき林泉しまに鴨おほくゐる
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)