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尽頭
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はずれ
ふりがな文庫
“
尽頭
(
はずれ
)” の例文
旧字:
盡頭
町の
尽頭
(
はずれ
)
まで来た時に、お杉は初めて
立止
(
たちどま
)
った。尾行して来た人々も
既
(
も
)
う散って
了
(
しま
)
った。お杉は柳屋の
門
(
かど
)
に寄って、
皴枯
(
しわが
)
れた声で
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
女中は二階へあがって行くと、足を浮かして
尽頭
(
はずれ
)
の部屋の前まで行って、立ち停ると、袂で顔を抑えてくすくす笑っていた。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
トタンに
件
(
くだん
)
の幽霊は
行燈
(
あんどん
)
の火を
吹消
(
ふっけ
)
して、暗中を走る
跫音
(
あしおと
)
、遠く、遠く、遠くなりつつ、長き廊下の
尽頭
(
はずれ
)
に至りて、そのままハタと
留
(
や
)
むべきなり。
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
仲冬の寒い奥州の長途も尽きて
漸
(
ようや
)
く目ざす叛乱地に近づいた。政宗は吾が領の殆んど
尽頭
(
はずれ
)
の黒川の前野に陣取った。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
書斎かと思って書斎へ行こうとすると、椽側の
尽頭
(
はずれ
)
の雪江さんの部屋で、雪江さんの声で
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
家
(
うち
)
にいて心配するよりも、迎いながら町
尽頭
(
はずれ
)
まで出て見ようと決心して、市郎は
洋杖
(
すてっき
)
を振りながら門を出ると、
恰
(
あたか
)
も七兵衛の駈けて戻るのに逢った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
どうせ
隙
(
ひま
)
だからいつまでも待とうと云うのを——そういってね、
一旦
(
いったん
)
運転手に分れた——こっちの町
尽頭
(
はずれ
)
の、茶店……
酒場
(
バア
)
か。……ざっとまあ、
饂飩屋
(
うどんや
)
だ。
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
K—は、ほかの三軒が容易に
塞
(
ふさ
)
がらないので、帰省して出て来ると、自分で
尽頭
(
はずれ
)
の一軒を占めることにした。その日もお銀に冬物を行李から出させて、日に干させなどしていた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
なお村の
尽頭
(
はずれ
)
まで連れ立って来たお浪に別れて我が村へと飛ぶがごとくに走り帰った。
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
部屋は此通り余り好くはなかったが、
取得
(
とりえ
)
は南向で、冬暖かで夏涼しかった。其に一番
尽頭
(
はずれ
)
の部屋で
階子段
(
はしごだん
)
にも遠かったから、
他
(
た
)
の客が通り掛りに横目で部屋の中を
睨
(
にら
)
んで行く憂いはなかった。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
尽
常用漢字
中学
部首:⼫
6画
頭
常用漢字
小2
部首:⾴
16画
“尽”で始まる語句
尽
尽力
尽瘁
尽日
尽未来際
尽未来
尽処
尽忠
尽悴
尽底