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尋常
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なみなみ
ふりがな文庫
“
尋常
(
なみなみ
)” の例文
それでも後進生や門下生が帰服していたのは紅葉が文壇に勢力があったばかりでなく、
尋常
(
なみなみ
)
ならぬ熱情と親切とを持っていたからであった。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
万一
他
(
かれ
)
が身の上に、
怪我
(
あやまち
)
はなきやと思ふものから。「
他
(
かれ
)
元より
尋常
(
なみなみ
)
の犬ならねば、
無差
(
むざ
)
と
撲犬師
(
いぬころし
)
に打たれもせまじ。さるにても心元なや」ト、
頻
(
しき
)
りに案じ煩ひつつ。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
焦茶地の
縞羅紗
(
しまらしや
)
の
二重外套
(
にじゆうまわし
)
は
何
(
いつ
)
の冬
誰
(
た
)
が不用をや譲られけん、
尋常
(
なみなみ
)
よりは寸の
薄
(
つま
)
りたるを、
身材
(
みのたけ
)
の人より豊なるに
絡
(
まと
)
ひたれば、例の袴は風にや
吹断
(
ふきちぎ
)
れんと
危
(
あやふ
)
くも
閃
(
ひらめ
)
きつつ
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
無き余りの無分別に人の
懐
(
ふところ
)
でも
覗
(
ねら
)
うやうにならば、恥は我が一代にとどまらず、重しといふとも身代は二の次、親兄弟に恥を見するな、貴様にいふとも
甲斐
(
かひ
)
は無けれど
尋常
(
なみなみ
)
ならば山村の若旦那とて
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
対手
(
あいて
)
は名に負ふ黄金丸、鷲郎も
尋常
(
なみなみ
)
の犬ならねば、さしもの金眸も敵しがたくや、少しひるんで見えける処を、得たりと
著入
(
つけい
)
る黄金丸、金眸が
咽喉
(
のんど
)
をねらひ、
頤
(
あご
)
も透れと
噬
(
か
)
みつけ
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
▼ もっと見る
尋常
(
なみなみ
)
なる
鬼胎
(
おにのはら
)
より出でなん
鬼児
(
おにのこ
)
にては
鬼桃太郎
(新字新仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
黄金丸は
饑渇
(
うえ
)
に疲れて、勇気日頃に劣れども、また
尋常
(
なみなみ
)
の犬にあらぬに、
彼方
(
かなた
)
もなかなかこれに劣らず、互ひに
挑闘
(
いどみたたか
)
ふさま、彼の
花和尚
(
かおしょう
)
が
赤松林
(
せきしょうりん
)
に、
九紋竜
(
くもんりゅう
)
と争ひけるも、かくやと思ふ
斗
(
ばか
)
りなり。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
尋
常用漢字
中学
部首:⼨
12画
常
常用漢字
小5
部首:⼱
11画
“尋常”で始まる語句
尋常事
尋常一様
尋常科
尋常人
尋常茶飯
尋常外
尋常漢
尋常茶飯事
尋常体
尋常時