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射抜
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いぬ
ふりがな文庫
“
射抜
(
いぬ
)” の例文
旧字:
射拔
おれの親方の
鍛
(
う
)
った矢の根は、
南蛮鉄
(
なんばんてつ
)
でも
射抜
(
いぬ
)
いてしまうってんで、ほうぼうの
大名
(
だいみょう
)
から何万ていう仕事がきているんだ。おれはそこの
秘蔵
(
ひぞう
)
弟子だ
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その枕はピストルのたまで
射抜
(
いぬ
)
かれ、血のりで汚れたからです。それが恐ろしい他殺の証拠になるからです。
妻に失恋した男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一人は石垣のそばに坐ったまま頭を
射抜
(
いぬ
)
かれていたこと、以来とかく遺憾千万な出来事が引き続いて起こったようなわけであるから、
生命
(
いのち
)
が惜しいと思ったら
ノンシャラン道中記:05 タラノ音頭 ――コルシカ島の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
空気銃とて、照準を合わせる練習は立派にやれるし、プスリと
射抜
(
いぬ
)
いた
刹那
(
せつな
)
の快感も相当なものである。
白銅貨の効用
(新字新仮名)
/
海野十三
、
佐野昌一
(著)
次はぽんと音がして、黒い団子が、しょっと秋の空を
射抜
(
いぬ
)
くように
揚
(
あ
)
がると、それがおれの頭の上で、ぽかりと割れて、青い
烟
(
けむり
)
が
傘
(
かさ
)
の骨のように開いて、だらだらと空中に流れ込んだ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
(やけ気味に)いざとなればあの
種
(
たね
)
が
島
(
しま
)
に、心臓を
射抜
(
いぬ
)
いて貰ひますから。
長崎小品
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
都鳥の胸をも
射抜
(
いぬ
)
いたるは……
妖魔の辻占
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
まさしく
五重塔
(
ごじゅうのとう
)
の、あやしき老人を
射抜
(
いぬ
)
いたとおもったのに、ぱッと、そこから飛びたったのは、一羽の
白鷺
(
しらさぎ
)
、ヒラヒラと、青空にまいあがったが、やがて、
日吉
(
ひよし
)
の森へ
影
(
かげ
)
をかくした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……あれは、
前科者
(
プロスクリ
)
とか
森林山賊
(
チュシナ
)
とかといういかめしい連中なのです。ぶっそうなことにはね、コルシカ人ってのは、みな鉄砲の名人です。十町も向うから暗夜に烏の眼玉を
射抜
(
いぬ
)
こうという腕前です。
ノンシャラン道中記:05 タラノ音頭 ――コルシカ島の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
射
常用漢字
小6
部首:⼨
10画
抜
常用漢字
中学
部首:⼿
7画
“射”で始まる語句
射
射殺
射手
射貫
射出
射込
射干
射落
射竦
射水