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富本
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とみもと
ふりがな文庫
“
富本
(
とみもと
)” の例文
子供のおり
富本
(
とみもと
)
を習った母よりも
長唄
(
ながうた
)
をしこんでもらっている私たちの方がすぐに覚えて、九連環なぞという小曲は、譜で弾けた。
旧聞日本橋:10 勝川花菊の一生
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
湖龍斎が全盛期の豊艶なる美人と
下
(
くだ
)
つて清長の肉付よき実感的なる美人の浴後裸体図等に至つては
漫
(
そぞろ
)
に
富本
(
とみもと
)
の曲調を忍ばしむる処あり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それから
豊前太夫
(
ぶぜんだいふ
)
が
来
(
き
)
ました。
富本
(
とみもと
)
上
(
じやう
)
るりに
庄
(
せう
)
五
郎
(
らう
)
が
来
(
き
)
ましたので、
長唄
(
ながうた
)
の
出囃
(
でばやし
)
が
有
(
あ
)
ります。岩「
成程
(
なるほど
)
これはえらい、ぢやア見に
行
(
い
)
きませう。 ...
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これは例の
富本
(
とみもと
)
一件で、腹に
滲
(
し
)
み込んでいることであるから、声の方の芸事は問題ではないが、声を出さない方の芸事ならば、師匠の申さるる通り
幕末維新懐古談:20 遊芸には縁のなかったはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
四代目お葉は二代目の不思議な横死が
富本
(
とみもと
)
の手で行はれたかも知れないといふ
疑
(
うたがひ
)
一つで、富本の紋章に縁のある桜の花は生涯家に植ゑさせなかつた程だ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
……
富本
(
とみもと
)
のお
稽古
(
けいこ
)
に通ってた時分、
御師匠
(
おしょ
)
さんとこへ来る羽織衆が、そんな話をしていたことがありましたよ。
乳を刺す:黒門町伝七捕物帳
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
現代の日本における個人陶工として、私の尊敬する
富本
(
とみもと
)
(
憲吉
(
けんきち
)
)の例を挙げよう。彼は特に模様を重要視する。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
その
頃
(
ころ
)
は遊芸が流行で、その
中
(
うち
)
にも
富本
(
とみもと
)
全盛時代で、江戸市中一般にこれが大流行で、富五郎もその道にはなかなか
堪能
(
たんのう
)
でありましたが、わけて総領娘は大層
上手
(
じょうず
)
でありました。
幕末維新懐古談:01 私の父祖のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
徳川三百年、豊麗な、腰の丸み柔らかな、
艶冶
(
えんや
)
な美女から、いつしか苦味をふくんだ
凄艶
(
せいえん
)
な美女に転化している。和歌よりは俳句をよろこび、
川柳
(
せんりゅう
)
になり、
富本
(
とみもと
)
から
新内節
(
しんないぶし
)
になった。
明治大正美人追憶
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
根津七軒町の
富本
(
とみもと
)
の師匠
豐志賀
(
とよしが
)
は、年卅九歳で、誠に堅い師匠でございまして、先年妹お園を谷中七面前の下總屋と云う質屋へ奉公に
遣
(
や
)
って置きました処、図らぬ災難で押切の上へ押倒され
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
長唄
(
ながうた
)
でも、
富本
(
とみもと
)
でも、
清元
(
きよもと
)
でも、
常磐津
(
ときわず
)
でも、おしかさんは決して何処へでても負けはとらない腕
利
(
き
)
きで、大柄な、年の加減ででっぷりして来たが、若い時分にはさぞと思われる立派な
大橋須磨子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
“富本”の意味
《名詞》
富本(とみもと)
浄瑠璃の一派である「富本節」の略。
(出典:Wiktionary)
富
常用漢字
小4
部首:⼧
12画
本
常用漢字
小1
部首:⽊
5画
“富本”で始まる語句
富本常磐津
富本雄之進