宿中しゅくじゅう)” の例文
左様でございますか、——その御災難の中へ、こんな事を申上げるのは変でございますが、今日は急に御本陣へお行列が入って、宿中しゅくじゅう一パイになってしまいました。
昼は賃仕事に肩の張るを休むる間なく、夜は宿中しゅくじゅう旅籠屋はたごやまわりて、元は穢多えたかも知れぬ客達きゃくだちにまでなぶられながらの花漬売はなづけうり帰途かえりは一日の苦労のかたまり銅貨幾箇いくつを酒にえて
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
今夜もなまけものの癖として品川へ素見ひやかしにまいり、元より恵比寿講をいたす気であるうちあがりましたは宵の口、散々さんざぱら遊んでグッスリ遣るとあの火事騒ぎ、宿中しゅくじゅうかなえくような塩梅しき
しち、七、しずかにしろ、一体貴様が分らぬわ、貴様の姪だが貴様と違って宿中しゅくじゅうでの誉者ほまれもの妙齢としごろになっても白粉おしろいトつつけず、盆正月にもあらゝ木の下駄げた一足新規に買おうでもないあのお辰
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
たちま宿中しゅくじゅうへ広まっただね
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)