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姻戚
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みより
勘次は
近所と
姻戚との
外には一
飯も
出さなかつたがそれでも
村のものは
皆二
錢づゝ
持つて
弔みに
來た。さうしてさつさと
歸つて
行つた。
勘次は
其の
頃からお
品のいふなりに
成るのであつた。
二人は
遠くは
行けないので、
隣村の
知合へ
身を
投じた。
兩方の
姻戚が
騷ぎ
出した。
さうして
女房は
激烈な
神經痛を
訴へつゝ
死んだ。
卯平は
有繋に
泣いた。
葬式は
姻戚と
近所とで
營んだが、
卯平も
漸と
杖に
縋つて
行つた。