“妻室”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かない84.6%
さいしつ15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家へ帰ると、私は火鉢の傍で、一人で茶を入れて飲みながら、次のへやで小供を寝かしている妻室かないに、その話をして聞かせた。
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「好いよ、妻室かないや小供はここへ置いといて、この男と二人で男同志が寝るさ」クラネクはベルセネフに向って、「二人で一ぱいやりながら寝ようじゃないか」
警察署長 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
……いかに心は前と変らず持っていても、けがされた身をもって、将軍の妻室さいしつにかしずくことはできませんから、それを思うと、恐ろしくて、口惜くやしくて……
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たう開元年中かいげんねんちうこととぞ。戸部郡こぶぐん令史れいし妻室さいしつにしてさいあり。たま/\鬼魅きみところとなりて、疾病やまひきやうせるがごとく、醫療いれうつくすといへどもこれ如何いかんともすべからず。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)