てえ)” の例文
だが、己のこれまでの経験じゃあ、魂なんてものはてえしたもんじゃねえ。己は魂って奴を相手に一か八かやってみてやろうよ、ジム。
皆んなあっしの首っ玉にブラ下ったんだからてえしたもので、あんな役得があるんだからでっかい雷鳴も満更まんざら悪くありませんね
じゃあ、てえして値打のねえものなんだな。あったってなくったって、おれあもう祈ってもれえたかねえんだぞ。おれあそんなこたあ我慢が出来ねえ。
お前さんかえ、喬之助さんてエのア、てえした評判だぜ。何かえ、お城番士の首を十七、片ッ端から落して廻るんだってえじゃアねえか。止しな、よしな。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
てえした車でねえか! ひょっと、あの車でモスクワまで行くとしたら、行きつけるだか、行きつけねえだか、さあ、おめえどう思う?』——『行きつけるともさ。』と、相手が答えた。
お前はてえした頭の人間になったかと思うたら、案外じゃったなア、新次郎
仁王門 (新字新仮名) / 橘外男(著)
村の者が江戸の大尽でえじんだか知んねえけんど、えれえもんだ、田舎には沢山たんとねえ法事だっけッて、村のわけえもんや子供をばって餅いえたり、銭い撒えたりして、坊さまを夥多えら呼んで、てえした法事だって
「面白いに違げえねえな、お互ひに江戸に生れて江戸に住んで、てえした退屈もせずに、また年を一つ取つたぢやないか」
「馬鹿にゃあてえして役に立たねえとも、違えねえさ、——金だって何だって。」とシルヴァーが大声で言った。
ワツこはいツ——てんで、皆んなあつしの首つ玉にブラ下がつたんだからてえしたもので、あんな役得があるんだからでつかい雷鳴も滿更惡くありませんね
それから、兄弟、この黒丸はどうする? もうてえして役にも立つめえな? ディックが自分の運をそこねて自分の聖書を駄目にした。まあそれっくれえのところさ。
「山谷の聖天樣、——むづかしく言へば歡喜天くわんきてん樣、——降魔招福かうませうふく、歡喜自在の御利益ごりやくがあるといふ、てえした佛樣だ」
「三百兩はてえしたことだな」