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大年増
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おおどしま
ふりがな文庫
“
大年増
(
おおどしま
)” の例文
お半といえば若そうにきこえるが、これは長右衛門に近い四十四五歳の
大年増
(
おおどしま
)
で、
照降町
(
てりふりちょう
)
の駿河屋という下駄屋の女隠居である。
半七捕物帳:57 幽霊の観世物
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
老先生は
長
(
なが
)
のいたつき、後妻のお
蓮
(
れん
)
さまという
大年増
(
おおどしま
)
が、師範代
峰丹波
(
みねたんば
)
とぐるになって、今いい気に品川まで乗りこんできている源三郎を、なんとかしてしりぞけ
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
酌は醗酵し過ぎたような
大年増
(
おおどしま
)
、万兵衛の妾でお常という、昔はずいぶん美しくもあったでしょうが、朝寝と美食と、不精と無神経のために、見事に脂肪が蓄積して
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
表梯子
(
おもてばしご
)
の方から
蝶子
(
ちょうこ
)
という三十越したでっぷりした
大年増
(
おおどしま
)
が
拾円
(
じゅうえん
)
紙幣を手にして、「お会計を願います。」と帳場の前へ立ち、壁の鏡にうつる自分の姿を見て
半襟
(
はんえり
)
を合せ直しながら
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
そちこち転々した果てに
樺太
(
からふと
)
まで
乗
(
の
)
し、
大泊
(
おおどまり
)
から汽車で一二時間の豊原で、有名な花屋に落ち着いたのだったが、東京へ舞い戻って芳町へ現われた時分は、もう三十の
大年増
(
おおどしま
)
であり
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
その男に寄り添いながら、非常にあだっぽい
大年増
(
おおどしま
)
がそろりそろりと歩いてきた。
五階の窓:05 合作の五
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
長火鉢には鶴吉より年上らしい四十前後の
大年増
(
おおどしま
)
が、しどけない
伊達巻
(
だてまき
)
に丹前をひっかけ、
燗銅壺
(
かんどうこ
)
に入れるばかりの銚子を猫板にのせ、
寝白粉
(
ねおしろい
)
をつけて待っているといったふうな家庭でありました。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
朽葉色
(
くちばいろ
)
に
垢
(
あか
)
附きて、見るも忌わしき白木綿の
婦人
(
おんな
)
の布を、
篠竹
(
しのだけ
)
の
頭
(
さき
)
に結べる旗に、(厄病神)と書きたるを、北風に
煽
(
あお
)
らせ、意気揚々として
真先
(
まっさき
)
に歩むは、三十五六の
大年増
(
おおどしま
)
、当歳の
児
(
こ
)
を
斜
(
ななめ
)
に負うて
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ひとりはいぎたなく立てひざをした四十がらみの
大年増
(
おおどしま
)
。
右門捕物帖:25 卒塔婆を祭った米びつ
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
豊艶と云わんより
脂
(
あぶら
)
ぎった
大年増
(
おおどしま
)
と云う形でした。
痴人の愛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
女は三十七八の粋な
大年増
(
おおどしま
)
で、お粂と同じ商売の人であるらしいことはお仙にもすぐに
覚
(
さと
)
られた。
半七捕物帳:03 勘平の死
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
これはまた似てもつかぬ四十すぎの
大年増
(
おおどしま
)
なのでした。
右門捕物帖:34 首つり五人男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
金のかかったなりをした、四十あまりの
大年増
(
おおどしま
)
だ。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
年
常用漢字
小1
部首:⼲
6画
増
常用漢字
小5
部首:⼟
14画
“大年”で始まる語句
大年
大年神