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夙
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かね
ふりがな文庫
“
夙
(
かね
)” の例文
佐分利
(
さぶり
)
と甘糟は
夙
(
かね
)
て横浜を主張してゐるのだ。何でもこの間
遊仙窟
(
ゆうせんくつ
)
を見出して来たのだ。それで我々を引張つて行つて、大いに
気焔
(
きえん
)
を吐く
意
(
つもり
)
なのさ
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
漣山人
(
さゞなみさんじん
)
は
此頃
(
このごろ
)
入社したので、
夙
(
かね
)
て
一六翁
(
いちろくおう
)
の
三男
(
さんなん
)
に
其人
(
そのひと
)
有りとは聞いて
居
(
ゐ
)
たが、顔を見た事も無かつたのであつた所、社員の
内
(
うち
)
に
山人
(
さんじん
)
と
善
(
よ
)
く
識
(
し
)
る者が有つて
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
夙
(
かね
)
て学校を
罷
(
や
)
めてから
高利貸
(
アイス
)
を遣つてゐると云ふ話は聞いてゐましたけれど、
極温和
(
ごくおとなし
)
い男で、
高利貸
(
アイス
)
などの出来る気ぢやないのですから、そんな事は
虚
(
うそ
)
だらうと誰も想つてをつたのです。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
夙
(
かね
)
て
硯友社
(
けんいうしや
)
の
年代記
(
ねんだいき
)
を作つて見やうと
云
(
い
)
ふ
考
(
かんがへ
)
を
有
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
るのでありますが、書いた物は
散佚
(
さんゐつ
)
して
了
(
しま
)
ふし、
或
(
あるひ
)
は
記憶
(
きおく
)
から消え去つて
了
(
しま
)
つた事実などが多い
為
(
ため
)
に、
迚
(
とて
)
も自分
一人
(
ひとり
)
で
筆
(
ふで
)
を
執
(
と
)
るのでは
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
夙
(
かね
)
て話は聞いてゐるが、あの三百円に対しては、借主の
遠林
(
とおばやし
)
が
従来
(
これまで
)
三回に二百七十円の利を払つて
在
(
あ
)
る。それから遊佐君の手で九十円、合計三百六十円と云ふものが既に入つてゐるのでせう。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
“夙”の解説
夙(しゅく、夙の者、宿の者)は、中世から近世にかけて近畿地方に多く住んでいた賎民。中世の非人身分が分解する際に生じ、被差別部落の起源の多くであったかわたよりも下位でありながら、その差別はそれほど強烈ではなかったといわれる。
(出典:Wikipedia)
夙
漢検準1級
部首:⼣
6画
“夙”を含む語句
夙夜
夙慧
夙川
夙縁
夙昔
夙人
夙起
夙志
夙懟
夙才
馬夙彩
臣夙夜
夙約
夙村
夙望
夙少
夙卒
夙分