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嘖
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さいな
ふりがな文庫
“
嘖
(
さいな
)” の例文
殴
(
なぐ
)
ったり
蹴
(
け
)
ったり、散々に責め
嘖
(
さいな
)
んだ挙句、あろうことかあるまいことか! しまいには、その坊さんにね、
此奴
(
こやつ
)
が腰元をそそのかして
棚田裁判長の怪死
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
一日中炎天の下に旅行用のヘルメットを
冠
(
かぶ
)
って植木鉢の植木を
剪
(
き
)
り
嘖
(
さいな
)
んだり、飼ものに凝ったり、猟奇的な
蒐集物
(
しゅうしゅうぶつ
)
に浮身を
俏
(
やつ
)
したりした。
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
其
(
そ
)
の
窶
(
やつ
)
れた
目
(
め
)
の
憂
(
うれ
)
へるのを
彼
(
かれ
)
は
見
(
み
)
るに
忍
(
しの
)
びなかつたからである。
彼
(
かれ
)
のさういふ
意志
(
いし
)
は
長
(
なが
)
い
月日
(
つきひ
)
の
病苦
(
びやうく
)
に
嘖
(
さいな
)
まれて
僻
(
ひが
)
んだ
女房
(
にようばう
)
の
心
(
こゝろ
)
に
通
(
つう
)
ずる
理由
(
わけ
)
がなかつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
嘖
(
さいな
)
まれた上にも嘖まれた彼女は——息が絶えると同時に、物自体のように取り扱われ、身に付けていた最後の粉飾物を、生前彼女を苦しめ抜いた楼主に奪われなければならぬかと思うと
島原心中
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
然
(
しか
)
しながら
彼
(
かれ
)
の
悲憤
(
ひふん
)
に
堪
(
た
)
へぬ
心
(
こゝろ
)
が
嘖
(
さいな
)
まうとするには
與吉
(
よきち
)
の
泣
(
な
)
いて
止
(
や
)
まぬ
火傷
(
やけど
)
がそれを
抑
(
おさ
)
へつけた。
勘次
(
かんじ
)
は
疲
(
つか
)
れた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
そうした金のために、十年の間、心も身体も、めちゃくちゃに
嘖
(
さいな
)
まれた彼女が、他の手段では、脱し切れない境地を、死をもって脱しようとすることは、もっとも至極のことのように思われたのです。
島原心中
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
嘖
漢検1級
部首:⼝
14画
“嘖”を含む語句
呵嘖
嘖々
嘖々乎
嘖〻
衆口嘖〻