おんなじ)” の例文
「先生、おしいことをしました、おんなじ一杯回生剤きつけを頂かして下さるのなら、先方むこうへ参りませんさきに、こうやって、」
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
又水の上を歩行あるいて来たものがある。が船に居るでもなく、すそが水について居るでもない。たかく、霧とおんなじねずみの薄い法衣ころものようなものをまとって、むこうの岸からひらひらと。
木精(三尺角拾遺) (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
またみづうへ歩行あるいてたものがある。がふねるでもなく、すそみづについてるでもない。たかく、きりおんなじねずみうす法衣ころものやうなものをまとつて、むかうきしからひら/\と。
三尺角拾遺:(木精) (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)