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取除
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とりのけ
ふりがな文庫
“
取除
(
とりのけ
)” の例文
歳越
(
としこし
)
の日などはいづれの家にてもことさらに雪を
掘
(
ほり
)
て
窻
(
まど
)
のあかりをとり、ほりたる雪も
年越
(
としこし
)
の事しげきにまぎれて
取除
(
とりのけ
)
をはらず、
掘揚
(
ほりあげ
)
の
屋上
(
やね
)
にひとしき雪道
歩行
(
あゆむ
)
にたよりあしき所もあり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
当路
(
とうろ
)
の役人ほど馬鹿な事を考える人間はない。東京なる都市の体裁、日本なる国家の体面に関するものを挙げたなら貧民窟の取払いよりも先ず市中諸処に立つ銅像の
取除
(
とりのけ
)
を急ぐが至当であろう。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
訪問
(
はうもん
)
はする
暇
(
ひま
)
を
有
(
も
)
たなかつた。たゞ
坂井
(
さかゐ
)
丈
(
だけ
)
は
取除
(
とりのけ
)
であつた。
折々
(
をり/\
)
は
用
(
よう
)
もないのに
此方
(
こつち
)
からわざ/\
出掛
(
でか
)
けて
行
(
い
)
つて、
時
(
とき
)
を
潰
(
つぶ
)
して
來
(
く
)
る
事
(
こと
)
さへあつた。
其
(
その
)
癖
(
くせ
)
坂井
(
さかゐ
)
は
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
で
尤
(
もつと
)
も
社交的
(
しやかうてき
)
の
人
(
ひと
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
宗助は一般の社交を
嫌
(
きら
)
っていた。やむを得なければ会合の席などへ顔を出す男でなかった。個人としての
朋友
(
ともだち
)
も多くは求めなかった。訪問はする暇を
有
(
も
)
たなかった。ただ坂井だけは
取除
(
とりのけ
)
であった。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
我越後には小正月の(小正月とは正月十五日以下をいふ)はじめ
鳥追櫓
(
とりおひやぐら
)
とて
去年
(
きよねん
)
より
取除
(
とりのけ
)
おきたる山なす雪の上に、雪を以て高さ八九尺あるひは一丈余にも、高さに
応
(
おう
)
じて
末
(
すゑ
)
を
広
(
ひろ
)
く雪にて
櫓
(
やぐら
)
を
築立
(
つきたて
)
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
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我越後には小正月の(小正月とは正月十五日以下をいふ)はじめ
鳥追櫓
(
とりおひやぐら
)
とて
去年
(
きよねん
)
より
取除
(
とりのけ
)
おきたる山なす雪の上に、雪を以て高さ八九尺あるひは一丈余にも、高さに
応
(
おう
)
じて
末
(
すゑ
)
を
広
(
ひろ
)
く雪にて
櫓
(
やぐら
)
を
築立
(
つきたて
)
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
除
常用漢字
小6
部首:⾩
10画
“取除”で始まる語句
取除者