“歳越”の読み方と例文
読み方割合
としこし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歳越としこしの日などはいづれの家にてもことさらに雪をほりまどのあかりをとり、ほりたる雪も年越としこしの事しげきにまぎれて取除とりのけをはらず、掘揚ほりあげ屋上やねにひとしき雪道歩行あゆむにたよりあしき所もあり。
ひとゝせ歳越としこしてんをしたる俳諧はいかいまきふところにし、俳友はいいう兎角子とかくしともなひ、そのまき催主さいしゆのもとへいたりて巻をあるじつかはしければ、よろこびて、今夜こよひはめでたき夜なり、ゆる/\かたり玉へとて
おのれ江戸にありし時、厄払やくはらひが鬼をかいつかみて西の海へさらりとなげたるを見たる事あり、その鬼は黒かりし。江戸の歳越としこしにさへ夜は鬼のありくなれば、こゝらのとしこしには鬼はいくらもありくべし。