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剋
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こく
ふりがな文庫
“
剋
(
こく
)” の例文
五十男の一
剋
(
こく
)
な松五郎は、本當に鋏位は新助に突つ立て兼ねません。佐々村佐次郎、それを押へるのが本當に精一杯でした。
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「しかも曲っていらあ」「少し
猫背
(
ねこぜ
)
だね。猫背の鼻は、ちと
奇抜
(
きばつ
)
過ぎる」と面白そうに笑う。「
夫
(
おっと
)
を
剋
(
こく
)
する顔だ」と主人はなお
口惜
(
くや
)
しそうである。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
上子の子の
剋
(
こく
)
、臼を
搗
(
つ
)
けば鼠種尽きるというも実は本末顛倒で、鼠が殺し尽されて今年の収穫は早この通りと、臼をつく多忙を示し祝う意に出たと考う。
十二支考:11 鼠に関する民俗と信念
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
何にしろ与一の仕方が少し
突飛
(
とっぴ
)
だったから、それ
下
(
しも
)
として
上
(
かみ
)
を
剋
(
こく
)
する与一を撃てということになった。与一の弟の与二は大将として淀の城を攻めさせられた。
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
それは
閏
(
うるう
)
二月の一日であったが、この日宮家には蔵王堂の
御座
(
ぎょざ
)
に、赤地の錦の
鎧直垂
(
よろいひたたれ
)
に、
巳
(
み
)
の
剋
(
こく
)
ばかりの
緋縅
(
ひおどし
)
の鎧——あさひの
御鎧
(
おんよろい
)
をお召しになり、
竜頭
(
たつがしら
)
の
御兜
(
おんかぶと
)
をいただかれ
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
「ハムレツト」の悲劇もゲエテによれば、思想家たるべきハムレツトが父の
仇
(
かたき
)
を打たなければならぬ王子だつた悲劇である。これも亦或は両面の
剋
(
こく
)
し合つた悲劇と言はれるであらう。
文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「気のどくだが智に溺るる智者の相だと。しかも上を
剋
(
こく
)
す
凶相
(
きょうそう
)
が見えると」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
┌木
生
(
しょう
)
火 ┌水
剋
(
こく
)
火
迷信解
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
剋
漢検1級
部首:⼑
9画
“剋”を含む語句
相剋
下剋上
一剋
一剋者
剋伏
剋殺
超剋
相剋的
相剋内紛
生剋
漏剋
抵触相剋
同胞相剋
同根相剋
午剋
午二剋
剋者
修羅相剋
何剋