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別乾坤
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べつけんこん
ふりがな文庫
“
別乾坤
(
べつけんこん
)” の例文
独
(
ひとり
)
坐幽篁裏
(
ゆうこうのうちにざし
)
、
弾琴
(
きんをだんじて
)
復長嘯
(
またちょうしょうす
)
、
深林
(
しんりん
)
人不知
(
ひとしらず
)
、
明月来
(
めいげつきたりて
)
相照
(
あいてらす
)
。ただ二十字のうちに
優
(
ゆう
)
に
別乾坤
(
べつけんこん
)
を
建立
(
こんりゅう
)
している。この乾坤の
功徳
(
くどく
)
は「
不如帰
(
ほととぎす
)
」や「
金色夜叉
(
こんじきやしゃ
)
」の功徳ではない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
さればかの
明眸
(
めいぼう
)
の
女詩人
(
ぢよしじん
)
も、この短髪の老画伯も、その無声の詩と有声の
画
(
ぐわ
)
とに
彷弗
(
はうふつ
)
たらしめし
所謂
(
いはゆる
)
支那は、
寧
(
むし
)
ろ彼等が
白日夢裡
(
はくじつむり
)
に
逍遙遊
(
せうえうゆう
)
を
恣
(
ほしいまま
)
にしたる
別乾坤
(
べつけんこん
)
なりと称すべきか。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
これ
覇気
(
はき
)
ある東北人士のおりおり用いたもう一拶である。はいはい、これには一言もないようなものだが、実はこの沢この野山に、雪の積もって寒ういくらいは、想像の及ばぬほどの
別乾坤
(
べつけんこん
)
でもない。
雪国の春
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
先生が独造の
別乾坤
(
べつけんこん
)
、恐らくは是より
完
(
まつた
)
からん乎。古人曰「
欲窮千里眼更上一層楼
(
きはまらんとほつすせんりのめさらにいつそうろうをのぼらん
)
」と。
「鏡花全集」目録開口
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ゴオテイエが娘の
支那
(
シナ
)
は既に云ひぬ。José Maria de Heredia が日本も
亦
(
また
)
別乾坤
(
べつけんこん
)
なり。
簾裡
(
れんり
)
の美人
琵琶
(
びは
)
を
弾
(
たん
)
じて鉄衣の勇士の
来
(
きた
)
るを待つ。景情
元
(
もと
)
より日本ならざるに非ず。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
別
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
乾
常用漢字
中学
部首:⼄
11画
坤
漢検準1級
部首:⼟
8画
“別”で始まる語句
別
別嬪
別離
別荘
別墅
別棟
別段
別懇
別々
別人