公衆こうしゅう)” の例文
が、もしこれがところにおいてはどうであろうか、公衆こうしゅうと、新聞紙しんぶんしとはかならずかくのごと監獄バステリヤは、とうに寸断すんだんにしてしまったであろう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それで公衆こうしゅうはあのイタリア人のじいさんがどんなふうにやるか。「閣下かっか、いずれ明日」と言ったてぜりふの意味がなんであったか、それを知りたがっていたのである。
かれはこんどの大講会で、南蛮流幻術なんばんりゅうげんじゅつ秘法ひほうをもって、日本伝来にほんでんらい道士どうしがやる法術ほうじゅつ幼稚拙劣ようちせつれつなことを公衆こうしゅうにしめしてやると、浜松はままつを立ってくるとき、家康いえやすのまえで豪語ごうごしてきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
格子こうしそとには公衆こうしゅう次第しだいむらがってる。アンドレイ、エヒミチは、ミハイル、アウエリヤヌイチの公務こうむ邪魔じゃまをするのをおそれて、はなしはそれだけにして立上たちあがり、かれわかれて郵便局ゆうびんきょくた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
芸人げいにんが長いズボンをはくものではないように思われた。公衆こうしゅうの前へあらわれるには、短いズボンをはいて、その上にくつ下をかぶさるようにはいて、レースをつけて、色のついたリボンをむすぶものである。