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八百膳
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やほぜん
へい/\
有難う
存じます……(泣きながら伜に向つて)まア
八百膳の
御料理なぞを
戴きますといふのは、
是はお
前なんぞはのう、
喫べ
初めの
喫べ
納めだ
斯ういふお
慈悲深い
旦那様がおありなさるから、
八百膳の
料理を
無宿者に
下されるのだ、お
礼を
申して
戴けよ、お
膳で
戴くことは、
最う
汝生涯出来ないぞ。
これ/\
膳を
持つて
来な……お
汁を
熱くして
遣るが
宜い……さア/\お
喫べ/\
剰余物ではあるが、
此品は
八百膳の
料理だから、そんなに
不味いことはない、お
喫り/\。