兄樣あにさま)” の例文
新字:兄様
脊負せおほて渡り來りて河原にどつさりおろし女に向ひ今も道々いふ通り今夜の中女郎に賣こかす程に此己を兄樣あにさまとぬかしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それ兄樣あにさまのおかへりとへば、いもとどもこわがりてもののやうにさわるものなく、何事なにごとふなりのとほるに一だんがまゝをつのらして、炬燵こたつ兩足りやうあしゑひざめのみづみづをと狼藉らうぜきはこれにとゞめをさしぬ
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
聞ず否々いや/\兄樣あにさまふればとて一日二日のたびではなし天氣てんきよきを見て立ても道にて大雨おほあめに逢まじき者にも非ずと在所ざいしよ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)