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倚子
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いす
ふりがな文庫
“
倚子
(
いす
)” の例文
不図応接室の戸を
叩
(
たゝ
)
く音がした。急に二人は口を
噤
(
つぐ
)
んだ。
復
(
ま
)
た叩く。『お入り』と声をかけて、校長は
倚子
(
いす
)
を離れた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
大祝賀會
(
だいしゆくがくわい
)
を
催
(
もよう
)
すとの
事
(
こと
)
、
其
(
その
)
仕度
(
したく
)
に
帆木綿
(
ほもめん
)
や、
檣
(
ほばしら
)
の
古
(
ふる
)
いのや、
倚子
(
いす
)
や、テーブルを
擔
(
かつ
)
ぎ
出
(
だ
)
して、
大騷
(
おほさわ
)
ぎの
最中
(
さいちう
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私がそのカフェの隅の
倚子
(
いす
)
に坐ると、そこの女給四人すべてが、様様の着物を着て私のテエブルのまえに立ち並んだ。冬であった。私は、熱い酒を、と言った。
逆行
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
俊男
(
としを
)
は見るともなく
自
(
おのづ
)
と
庭
(
には
)
に
蔓
(
はびこ
)
ツた
叢
(
くさむら
)
に眼を移して力なささうに
頽然
(
ぐつたり
)
と
倚子
(
いす
)
に
凭
(
もた
)
れた。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
掛けたか、掛けないように、お悦は、骨董店の
倚子
(
いす
)
に腰を
摺
(
ず
)
らして
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
丁度校長は校長室の
倚子
(
いす
)
に
倚凭
(
よりかゝ
)
つて、文平を相手に話して居るところで、そこへ高等四年の生徒が揃つて
顕
(
あらは
)
れた時は、直に一同の言はうとすることを看て取つたのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
『いや、
左様
(
さう
)
いふ御心配に預りましては実に恐縮します。』と校長は
倚子
(
いす
)
を離れて挨拶した。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
彼は又、豊世を顧みて、「叔父さん達に
倚子
(
いす
)
でも上げたら可かろう」と注意した。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“倚子”の意味
《名詞》
肘掛けと背もたれがついた四角い椅子。
(出典:Wiktionary)
倚
漢検1級
部首:⼈
10画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“倚”で始まる語句
倚
倚凭
倚掛
倚添
倚懸
倚頼
倚木
倚水楼
倚像
倚声