“倚添”の読み方と例文
読み方割合
よりそ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白いもの花やかに彩色いろどりして恥の面を塗り隠し、野心深い夫に倚添よりそひ、がけにある坂路をつたつて、舟に乗るべきところへ下りて行つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
余は二歩ばかり洋卓テーブル遠退とおのいて、次の室の入口を覗いて見た。そうしてまた驚いた。むこうの壁に倚添よりそえて一脚の机を置いて、その右に一人の男が腰をかけている。その左に女が三人立っている。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
南の障子にさす日の光は、御部屋の内を明るくして、銀の屏風に倚添よりそう御二人の立姿を美しく見せました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)