伸々のび/\)” の例文
馬鹿に氣が伸々のび/\として來る。そこで、ぐいと落着拂ツて、平筆を洗ツて、片付けるものを片付けにかかる。片付けながら、彼は、ふと此んなことを考へた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
招魂社せうこんしやの境内へ子供等をれてつたりするのも気が伸々のび/\する様であつた。
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
ほこらこもつてから、幾日いくかあひだ鳥居とりゐよりそとへはない、身躰からだ伸々のび/\として大手おほでつて畝路あぜみちからなはてた——までとほくもないじやうぬまはうへ、なにとなくあしいて、ぶらり/\と歩行あるいたが
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
伸々のび/\と春の光にぬくめられるやうな心地になツてゐた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)