)” の例文
旧字:
し遊牧民が来て居らいでも其原それから一日か一日半行くとゲロン・リンボチェの居る所に出られるというような話を聞きました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
そは妾にしてし彼の家の如き冷酷の家庭にるとも到底長くとどまるあたわざるを予知すればなりき。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
し自分が出社せぬ日であっても、これまで何時も主筆か編輯長に当てゝ幾許いくらの銭を雪岡に渡すように、と、長田の手紙を持ってさえ行けば、私に直ぐ受取れるように
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
しや殺す積りで捜し出そうと云ても決して出る気遣いはない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
れど今回の分娩ぶんべんは両親に報じやらざりし事なれば今更にそれぞとも言ひ分けがたく、殊には母上の病気とあるに、いか余所よそにやは見過みすごすべき、し途中にて死なば死ね
母となる (新字旧仮名) / 福田英子(著)
ことには母上の病気とあるに、いか余所よそにやは見過ごすべき、し途中にて死なば死ね、思いまるべくもあらずとて、人々のいさむるを聞かず、叔母おば乳母うばとに小児を托して引かるる後ろ髪を切り払い
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)