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人態
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にんてい
ふりがな文庫
“
人態
(
にんてい
)” の例文
けれど、盗賊ならば、およそ
人態
(
にんてい
)
と所持品の
多寡
(
たか
)
を一見して知る
明
(
めい
)
は持っているはずである。自分を害して、なんの所得があるか。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「夫子夫子と言ったとて、どれが一体汝のいう夫子やら
俺
(
おれ
)
に
分
(
わか
)
る訳がないではないか」と
突堅貪
(
つっけんどん
)
に答え、子路の
人態
(
にんてい
)
をじろりと眺めてから
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「なに、いい獲物を捕まえたと。そこらの柱へでも引ッ
縛
(
くく
)
っておけ。どうするのかは、あとでゆっくり
人態
(
にんてい
)
を見てからでいい」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
堀留の事件の前夜に、ここで木更津船の岩五郎から、
苫船
(
とまぶね
)
を一
艘
(
そう
)
借りた者があるはず。その
人態
(
にんてい
)
、その他の事だった。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「知らなくってどうするものじゃない。お前さんもしばらく見ないうちに、大層頼もしいご
人態
(
にんてい
)
になりましたねえ」
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
まだいくらかの疑惑を二人へもつらしく、その
人態
(
にんてい
)
などを眼で
舐
(
ね
)
ぶるがごとく見直すのだった。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
十数名の武者は、みな
小具足
(
こぐそく
)
の旅姿だった。といってもあらましは、足軽程度の
人態
(
にんてい
)
にすぎない。争いあって、一碗ずつの酒を持ち、干魚か何かを取ってはムシャムシャ食う。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
駒を止めてふり
顧
(
かえ
)
ると、煙のような白い
靄
(
もや
)
のうちから、一個の人間がだんだんその影を濃くあらわし、やがて輪廓だの色だの、年頃や
人態
(
にんてい
)
まで見えるほどに、距離を縮めて来た。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が、検校はじめ、別当、
勾当
(
こうとう
)
、座頭、ここにいるほとんどは盲人である。辞儀にこたえて席の一同も頭を下げたが、いかなる服装やら
人態
(
にんてい
)
やら一見で知る識別はその人たちにはない。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
将門は、奥へ行って、
廊
(
ろう
)
の
間
(
ま
)
の壁に身を寄せ、そっと、客の
人態
(
にんてい
)
を、覗いてみた。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
法師武者の善性坊がそれへ直ると、藤吉郎は、黙って
人態
(
にんてい
)
をながめていた。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
見ぬ日はないが、あれなる男のような
人態
(
にんてい
)
は見たことがない
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「して
其奴
(
そいつ
)
は、武士か町人か、そして
人態
(
にんてい
)
は?」
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『どのような
人態
(
にんてい
)
でございましたか』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
態
常用漢字
小5
部首:⼼
14画
“人”で始まる語句
人
人間
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