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丸裸
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まるはだか
ふりがな文庫
“
丸裸
(
まるはだか
)” の例文
其
(
その
)
一本は殆んど
枯
(
か
)
れ
掛
(
か
)
かつて、
上
(
うへ
)
の方には
丸裸
(
まるはだか
)
の
骨許
(
ほねばかり
)
残つた所に、
夕方
(
ゆふがた
)
になると烏が沢山集まつて鳴いてゐた。隣には
若
(
わか
)
い
画家
(
ゑかき
)
が
住
(
す
)
んでゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
鈴蘭、おめかしの好な
女
(
をんな
)
、白い
喉
(
のど
)
を見せて歩く
蓮葉者
(
はすはもの
)
の
故意
(
わざ
)
とらしいあどけなさ、
丸裸
(
まるはだか
)
の
罔象女
(
みづはのめ
)
。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
これは粗末ながら小屋を建てて住んではいたが、三人ともに
丸裸
(
まるはだか
)
であったという。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「そこがあの本居先生と違うところさ。本居先生の方には
男女
(
おとこおんな
)
の恋とかさ、物のあわれとかいうことが深く説いてある。そこへ行くと、平田先生はもっと露骨だ。考えることが
丸裸
(
まるはだか
)
だ——いきなり、生め、ふやせだ。」
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
見るんじゃ。断崖は何十丈と上の方にものびている。じゃが、もうそこには一本の木も草もない。
丸裸
(
まるはだか
)
の岩がただ真青な天に食い入っているだけじゃ。白い雲が一ひらぐらいは浮いているかも知れんがの。どうじゃ、これもいい景色じゃろう。
次郎物語:02 第二部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
▼ もっと見る
窓に対する壁は
漆喰
(
しっくい
)
も塗らぬ
丸裸
(
まるはだか
)
の石で隣りの室とは
世界滅却
(
せかいめっきゃく
)
の日に至るまで動かぬ
仕切
(
しき
)
りが設けられている。ただその
真中
(
まんなか
)
の六畳ばかりの場所は
冴
(
さ
)
えぬ色のタペストリで
蔽
(
おお
)
われている。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ところへ野だがすでに
紀伊
(
き
)
の国を済まして、かっぽれを済まして、
棚
(
たな
)
の
達磨
(
だるま
)
さんを済して
丸裸
(
まるはだか
)
の
越中褌
(
えっちゅうふんどし
)
一つになって、
棕梠箒
(
しゅろぼうき
)
を小脇に
抱
(
か
)
い込んで、日清談判
破裂
(
はれつ
)
して……と座敷中練りあるき出した。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
丸
常用漢字
小2
部首:⼂
3画
裸
常用漢字
中学
部首:⾐
13画
“丸裸”で始まる語句
丸裸体
丸裸身