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不男
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ぶおとこ
ふりがな文庫
“
不男
(
ぶおとこ
)” の例文
それにかかわらず安陵竜陽みな凶終するよう論ずるは、性慾顛倒の
不男
(
ぶおとこ
)
や、
靨
(
えくぼ
)
を売って活計する色子野郎ばかりに眼を
曝
(
さら
)
した
僻論
(
へきろん
)
じゃ。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「
仲平
(
ちゅうへい
)
さんはえらくなりなさるだろう」という評判と同時に、「仲平さんは
不男
(
ぶおとこ
)
だ」という
蔭言
(
かげこと
)
が、
清武
(
きよたけ
)
一
郷
(
ごう
)
に伝えられている。
安井夫人
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ゴリラを
聯想
(
れんそう
)
させる様な、実にひどい
不男
(
ぶおとこ
)
で、それが髪の毛丈けはテカテカとオールバックになでつけている様子は、ゾッとする程いやらしい感じだ。
恐怖王
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
が、世界の美人を一人で
背負
(
せお
)
って立ったツモリの美貌自慢の夫人が
択
(
よ
)
りに択って
面胞
(
にきび
)
だらけの
不男
(
ぶおとこ
)
のYを対手に恋の綱渡りをしようとは誰が想像しよう。
三十年前の島田沼南
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
太夫も、もう少し
不男
(
ぶおとこ
)
に生れて来りゃあよかったに——知らずに罪をつくっているというものだ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
▼ もっと見る
痘痕
(
あばた
)
があって、片目で、背の低い男ぶりを見ては、「仲平さんは
不男
(
ぶおとこ
)
だ」と
蔭言
(
かげこと
)
を言わずにはおかぬからである。
安井夫人
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
孔子もそれと互角な
不男
(
ぶおとこ
)
だったらしく、『
荀子
(
じゅんし
)
』に〈
仲尼
(
ちゅうじ
)
の状面
倛
(
き
)
を
蒙
(
かぶ
)
るがごとし〉、倛は悪魔払いに蒙る仮面というのが古来の解釈だが、旧知の一英人が
十二支考:07 猴に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
孔子は恐らく貧相な
不男
(
ぶおとこ
)
であったろうし、孫子は
薩摩
(
さつま
)
の
芋侍
(
いもざむらい
)
のような骨太な
強情
(
きごわ
)
ものであったであろう——
子
(
し
)
のたまわくや、
矢声掛声
(
やごえかけごえ
)
は、そなたのかわいい唇から決して
洩
(
も
)
れてはならぬものじゃ
艶容万年若衆
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
男
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
“不”で始まる語句
不可
不思議
不憫
不図
不味
不審
不埒
不幸
不愍
不相変