三筋みすじ)” の例文
「おいおい、あれを見ろ。あのとおり、腕をひききやがった。一度りつけただけでは足りないで、三筋みすじも四筋も斬りつけてある」
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
捨撥すてばちにしてからは恐ろしき者にいうなる新徴組しんちょうぐみ何のこわい事なく三筋みすじ取っても一筋心ひとすじごころに君さま大事と、時をはばかり世を忍ぶ男を隠匿かくまいし半年あまり
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「いいとも阿母さん、恥をかかせやしませんよ。」彼はそう言いながらも、三筋みすじになって顔を流れる汗を手で拭きはらった。
三筋みすじばかりたがやされた土が、勢込いきおいこんで、むくむくとき立つような快活なにおいめて、しかも寂寞せきばくとあるのみで。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其の北に入るものは所謂いわゆる、新堀にして、栄久えいきゅう三筋みすじ町等に沿ひ、菊屋きくや橋・合羽かっぱ橋等の下に至る。
三筋町界隈 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
すると毎夜種油たねあぶらついえを惜しまず、三筋みすじも四筋も燈心とうしんを投入れた偐紫楼にせむらさきろう円行燈まるあんどうは、今こそといわぬばかり独りこの戯作者げさくしゃいおりをわが物顔に、その光はいよいよ鮮かにその影はいよいよ涼しく
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
それから三筋みすじの人種が増殖したように書き載せている。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
矢が三筋みすじつるから放されたのであろう。
日置流系図 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)