一様いちやう)” の例文
旧字:一樣
僕は風向かざむきに従つて一様いちやうに曲つた松の中に白い洋館のあるのを見つけた。すると洋館もゆがんでゐた。僕は僕の目のせゐだと思つた。しかし何度見直しても、やはり洋館はゆがんでゐた。
鵠沼雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それは一様いちやう緋羅紗ひらしやのづぼんを穿いた二人ふたり騎兵きへいで——いたとき——莞爾につこりわらつて、両方りやうほうから左右さいうで、おうやうにわたし天窓あたまをなでゝ、そしてひきあつてだまつてさかをのぼつてつた
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
一様いちやうしろいぬみみそそがれる。
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)