トップ
>
一向
>
ひたぶる
ふりがな文庫
“
一向
(
ひたぶる
)” の例文
一向
(
ひたぶる
)
に
神
(
しん
)
を労し、思を費して、日夜これを
暢
(
のぶ
)
るに
遑
(
いとま
)
あらぬ貫一は、
肉痩
(
にくや
)
せ、骨立ち、色疲れて、
宛然
(
さながら
)
死水
(
しすい
)
などのやうに沈鬱し
了
(
をは
)
んぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
一向
(
ひたぶる
)
に名声
赫々
(
かくかく
)
の豪傑を
良人
(
おっと
)
に持ちし思いにて、その以後は毎日公判廷に
出
(
い
)
づるを楽しみ、かの人を待ち
焦
(
こが
)
れしぞかつは怪しき。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
宮は男の手をば益す
弛
(
ゆる
)
めず、益す激する心の
中
(
うち
)
には、夫もあらず、世間もあらずなりて、唯この命を
易
(
か
)
ふる者を失はじと
一向
(
ひたぶる
)
に思入るなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
起居
(
ききょ
)
振舞
(
ふるまい
)
のお
転婆
(
てんば
)
なりしは言うまでもなく、修業中は髪を
結
(
ゆ
)
う
暇
(
いとま
)
だに
惜
(
お
)
しき
心地
(
ここち
)
せられて、
一向
(
ひたぶる
)
に書を読む事を好みければ、十六歳までは髪を
剪
(
き
)
りて前部を左右に分け
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
唯継は彼の
言
(
ものい
)
ふ花の姿、温き玉の
容
(
かたち
)
を
一向
(
ひたぶる
)
に
愛
(
め
)
で
悦
(
よろこ
)
ぶ余に、
冷
(
ひやや
)
かに
空
(
むなし
)
き
器
(
うつは
)
を
抱
(
いだ
)
くに異らざる妻を擁して、
殆
(
ほとん
)
ど憎むべきまでに得意の
頤
(
おとがひ
)
を
撫
(
な
)
づるなりき。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
一向
(
ひたぶる
)
に東上の日を待つほどに郷里にては従弟よりの消息を得て、一度は大いに驚きしかど、かかる人々の厚意に
依
(
よ
)
りて学資をさえ
給
(
きゅう
)
せらるるの幸福を無視するは
勿体
(
もったい
)
なしとて
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
“一向(一向俊聖)”の解説
一向 俊聖(いっこう しゅんしょう、暦仁2年1月1日(1239年2月6日)? - 弘安10年11月18日(1287年12月24日)?)は、鎌倉時代の僧侶。伝記に謎が多く、実在が疑問視されていたが、考古遺物により、存在が証明された。
(出典:Wikipedia)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
“一向”で始まる語句
一向宗
一向一揆
一向堂
一向寺
一向衆
一向専修